アフリカからの学びを大切にする姿勢(会報第19号[2021年度]巻頭言)
佐藤 秀 2022 年3 月12 日、4年ぶりに搭乗した国際便の機内はこれまでと全く様相を異にしていた。新型コロナ感染症の拡大によって乗客は激減し、ガラガラの機内で横3つのシートを使って贅沢に-エコノミークラスではあるが…
NPO法人「アフリック・アフリカ」のホームページです
佐藤 秀 2022 年3 月12 日、4年ぶりに搭乗した国際便の機内はこれまでと全く様相を異にしていた。新型コロナ感染症の拡大によって乗客は激減し、ガラガラの機内で横3つのシートを使って贅沢に-エコノミークラスではあるが…
安田 章人 ご存じのように、アフリックのメンバーの多くは、ほぼ毎年アフリカ各地の調査地へ赴き、現地調査をおこなう研究者である。しかし、私は2014年2月以来、自分の調査地に行っていない。これは、私の調査地がナイジェリアと…
村尾 るみこ アフリカに行き始めて、16年が過ぎた。それなりの期間にわたってアフリカとお付き合いしている理由は何なのかと、さまざまな場で聞かれる。とはいえ、アフリカとお付き合いさせてもらうのは、私にとってどこか当たり前に…
鈴木 郁乃 西アフリカのセネガルとガンビアで、「海外学術調査事情」の調査をおこなっている鈴木郁乃さんからのお便りです。 2004年11月20日(土) ゴレ島(セネガル) セネガルの首都ダカールから、船で20…
西崎 伸子 海外で暮らす、それもアフリカで暮らすとなると「不便」がいっぱい、と想像される方は多いのではないかと思う。私は青年海外協力隊としてアフリカのエチオピアで2年暮らしていたが、先輩の中に「ミネラルウォーター」をトラ…
孫 暁剛 東アフリカの乾燥地域は、降水量が少なく、降雨の季節的・地域的な変動が大きく、そして旱魃が不規則的に発生するという厳しい自然環境をもっています。狩猟採集や農耕はできないため、人びとはおもにラクダやウシ、そしてヤギ…
松浦 直毅 私がフィールドワーカーとしてささやかに誇れることがあるとすれば、2002 年に調査をはじめて以来、途切れることなく毎年アフリカに行っていることである。この10 数年のあいだには、学位取得や就職などの節目があり…
岩井 雪乃 アフリックの産声 10年前、アフリックの設立準備の会議に、私は2歳の長女の手を引いて、次女がいる大きなおなかで出席していた。博士論文は、いよいよ仕上げに入っていた。 「アフリックを立ち上げよう!」と真剣に考え…
目黒 紀夫 今の日本では、アフリカの情報が身近に溢れている。そうしたなかで、これからさらにアフリックが活動を拡げていくためには、具体的な取り組みを充実させるだけでなく、より多くの人に知ってもらって支えてもらうことが必要だ…
八塚 春名 日本でアフリカの楽しい話をすると、「そうはいっても、アフリカには紛争やエイズや干ばつなど、問題が山積みではないか」と指摘されることがある。山積みの問題を無視して、人びとの知恵や工夫、豊かな自然利用など、ポジテ…
黒崎 龍悟 国際協力に関心がある・かかわっているというと「立派ですね」などといわれることがある。一見、好意的にみえるこの意見は、世間の国際協力というものに対する偏ったイメージをあらわしている。 国際協力へのかかわり方やそ…
近藤 史 最後のタンザニア調査行から2年。私は大学院を修了し、以前は生活の一部ともいえたアフリカから離れて、日本の農村地域で働き始めた。日本とアフリカ、双方の農村活性化に繋がる研究をしたいと思っているが、一朝一夕にはゆか…
岡本 雅博 本はいろいろな力をもっている。そのひとつが人と人をつなぐ力であると、私は思う。特に絵本は言葉に頼らなくても楽しむことができるため、ときによっては言語や国を超えて人と人をつなぐことがある。 先日、横浜であったア…
八塚 春名 Daima ninakukumbuka. 永遠にあなたのことを忘れない 東アフリカの布、カンガは、下端にことばがプリントされている。かれらは人にカンガをプレゼントするとき、そのことばを参考に選ぶ。”Daima…
西 真如 数名の人間が一緒になって何かをはじめようというとき、昨日まで自分が生きてきた世の中に何かを付け加えたいという思いが、そこにはあるのだと思う。付け加えられたその何かは、それまでの世界を、ほんの少し違ったものにする…
丸山 淳子 暑いカラハリの真っ昼間、めずらしく1人でぼんやりしていた私に、突然、小さなお皿が差し出された。お皿の上には揚げたてのドーナツが4つのっている。さっきまで、甲高い歌声を響かせながら、跳ねまわっていた3人の少女達…
村尾 るみこ 私は今、ザンビアの西部州に来ている。思えば、ザンビアで新年を迎えるのは、2001年にはじまり今回で4回目だ。村でのにぎやかな新年や、タウンでの騒々しい新年は、日本での新年より不思議と濃厚に記憶に残っている。…
西崎 伸子 アフリカのどんな田舎に行っても子どもたちがサッカーに興じる姿を目にする。彼らは空気が抜けてペコペコになったボールを日が暮れるまで裸足で追い掛ける。そして大人たちは,もはや日本では「遺物」となったアナログ式ラジ…
岩井 雪乃 長年、自分が大切に関係を築いてきたフィールドに第3者を連れて行くことは、多くのフィールドワーカーにとって不安がともなうことだろう。連れて行った人が、自分の主義・主張と異なる振る舞いをしたら、これまでの苦労が台…
荒木 美奈子 7月6日グレンイーグルズで主要国首脳会議(G8サミット)が始まったが、翌7日サミット開催を狙ったとみられる同時多発テロがロンドンで起こった。その衝撃は大きく、繰り返されるテロや戦争の前に、再度世界が怒りや悲…