家がないなら
村尾るみこ 「家がないなら嫌、畑があっても」 そういったのは、ルーシー(仮名、女性)だ。ザンビア西部の農村地帯にある難民定住地で、アンゴラ難民の第二世代として生まれた。彼女が嫌がっているのは、難民定住地に隣接してつくられ…
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村尾るみこ 「家がないなら嫌、畑があっても」 そういったのは、ルーシー(仮名、女性)だ。ザンビア西部の農村地帯にある難民定住地で、アンゴラ難民の第二世代として生まれた。彼女が嫌がっているのは、難民定住地に隣接してつくられ…
村尾 るみこ 「えっ、トウジンビエ酒づくりを見に来たって?」 ンブンダ王の王宮のまわりに集い、せっせと酒をつくっていたンブンダの女性たちが驚いてこちらを振り返る。2015年に私がその場を訪れたとき、8月の王の就任式にあわ…
村尾 るみこ 砂埃が舞う、王の継承の儀式で、若い女性たちが登場する。 王の玉座の前で、着飾った女性が、激しくステップを踏むたびに、 また砂埃が舞い上がる。 儀式でダンスをする若い女性たち アンゴラ東部の小さ…
村尾 るみこ フィールドワークをはじめたばかりの当時、私は現地語であるンブンダ語の習得で本当に苦労した。南部アフリカにすむ、ごく少数の人びとが話すンブンダ語は、体系だった文法書や辞書のない言語であったため、言語学の初歩的…
村尾 るみこ 私がアンゴラに行き始めたのは、10年以上調査を続けてきたザンビアの農民たちの出身地がアンゴラ東部であったことがきっかけである。彼らの多くはンブンダとよばれる人びとで、アンゴラ紛争の前後にザンビアへ移住し、紛…
村尾 るみこ 「私は2005年にザンビアからアンゴラへ帰ってきた。でも当時、このあたりは地雷が多くて、撤去してもらったんだ」 アンゴラの小さな川沿いにある集落で、老人ネゴが静かに語る。私はアンゴラ紛争前後の村での生活に関…