全身黄色になる
松浦 直毅 唐突だが、みなさんは全身黄色になったことがあるだろうか。私はある。何かの比喩でもなければ、そのような慣用句があるわけでもなく、実際に全身が黄色になった。黄色に統一した格好をしたわけでもなければ、着ぐるみだとか…
NPO法人「アフリック・アフリカ」のホームページです
松浦 直毅 唐突だが、みなさんは全身黄色になったことがあるだろうか。私はある。何かの比喩でもなければ、そのような慣用句があるわけでもなく、実際に全身が黄色になった。黄色に統一した格好をしたわけでもなければ、着ぐるみだとか…
松浦直毅 2024年 5月、大阪大学で開催されたアフリカ学会で「研究と実践の融合」をテーマにしたフォーラムを開催した。アフリック 20 周年という節目に企画したものであり、登壇者はすべてアフリックのメンバーで、それぞれが…
松浦 直毅 アフリカの人々の「呪い」に対する認識が私たちとは大きく異なっていることは、過去の「アフリカ便り」にも描かれているとおりである(1, 2, 3)。私もそうした呪いの世界に魅力を感じ、その一端にせまろうとして調査…
松浦 直毅 2022年が終わろうとしている。アフリックにとって今年最大のできごとはもちろん、コロナ禍によって中断していた渡航を多くの人たちが再開できたことだろう。私もこの夏、2020年はじめにガボンから帰国して以来、2年…
松浦 直毅 わたくしごとだが、この4月から女子大学に異動した。前職も女子の割合が比較的高い学部だったが、全員が女子という環境はやはりいろいろな点で大きくちがう。そうしたなかで私も、ジェンダーの問題や男女格差の問題にふれる…
松浦 直毅 アフリカ熱帯林の狩猟採集民の村に長いあいだ住みこんで調査をしてきたので、私はこれまでにいろいろな種類の動物の肉を口にしてきた。最も頻繁に食卓にのぼるのはヤマアラシやオニネズミなどのげっ歯類で、ダイカー類などの…
松浦 直毅 「アフリカの伝統儀礼」というと、化粧や装飾をほどこし、腰みのをつけ、たいまつを振りまわして踊る、というようなものを想像される方も多いのではないだろうか。しかしながら、異文化に対してこのような紋切型のイメージを…
松浦 直毅 私が、中部アフリカのガボンでバボンゴと呼ばれるピグミー系狩猟採集民の調査をはじめてから12年が過ぎた。「年男」の年に初めての調査に行って以来、ガボンへの渡航回数は15回を数え、干支が一巡してまた「年男」の年を…
松浦 直毅 私の研究テーマのひとつは、「民族間関係」である。異なる民族同士が相手をどのようにみなしてどのように関わっているかについて、聞きとり調査や量的データの収集によって得られた情報をもとに考えてきた。その際の重要な手…
松浦 直毅 お腹まわりと健康が気になる私は、スーパーで油を買うとき、「カロリー・オフ」とか「コレステロール・カット」という言葉につい惹かれてしまう。料理をするときには、油をひかえめにしたり、「余分な油」をわざわざ取りのぞ…
松浦 直毅 「腕時計ちょうだい。」「1000フラン(約200円)だな。」 アフリカ熱帯林の狩猟採集民として知られる「ピグミー」は、かつては森のなかを移動しながら暮らしてきたが、最近では道路ぞいの定住集落で畑仕事を中心とし…
松浦 直毅 「病院の薬では子どもの病気が治らないんだ。君の村の医者を紹介してくれよ。」 私はアフリカ中部のガボン共和国で、熱帯林の狩猟採集民である「ピグミー」とよばれる人々の調査をしている。現在では定住化が進んでいるとは…