アリ人の結婚事情(エチオピア)
鈴木 郁乃 「あなた、夫はいるの?」、「あなたの夫は何の仕事をしているの?」。調査中に私に聞かれた質問は数多くあった中で、名前の次に頻繁に尋ねられたのはこうした結婚に関する質問でした。 私はエチオピア西南部に暮らすアリの…
NPO法人「アフリック・アフリカ」のホームページです
鈴木 郁乃 「あなた、夫はいるの?」、「あなたの夫は何の仕事をしているの?」。調査中に私に聞かれた質問は数多くあった中で、名前の次に頻繁に尋ねられたのはこうした結婚に関する質問でした。 私はエチオピア西南部に暮らすアリの…
八塚 春名 アフリカといえば、おじいちゃん・おばあちゃん、おとうさん・おかあさん、そしてたくさんの子どもたち。そんなにぎやかな家族をずっと想像してきた。おじいちゃん・おばあちゃんの家を取り囲むように、長男、次男・・と家族…
服部 志帆 カメルーンの森の民バカ・ピグミーの子どもたちの集まる場所がある。村で一番年をとっているおばあちゃん、アベニョンのところだ。子どもたちは、森の小鳥が大木の枝のうえでそっと羽を休めるように、アベニョンの小さな草ぶ…
岩井 雪乃 「ユキノ、ほら、私の赤ちゃんよ。今回は、家で産んだわ」 ここ数年、毎年夏にタンザニアの村を訪れるのが恒例になっている。村でいつも滞在するニャムコニョ家に着くと、まず一番に受ける報告は、今年生まれた赤ちゃんのこ…
藤本 麻里子 タンザニア西部、タンガニイカ湖畔の村々では、村に一つ診療所があれば良いほうで、無医村もまだ多数ある。湖畔に住む人々は、病気や怪我で緊急に大きな病院に行かねばならないときは、街まで丸2日ほどかかる船外機付ボー…
溝内 克之 「あの〜、そのベンツというのもなんですので、私の車で、というわけにはいきませんか?」と新郎。 「だめだめだめ。ベンツじゃないとだめよ。」とママ・フジョー(「お騒がせママ」と訳せばよいのか)。 新郎とは何を隠そ…
大石 高典 2002年からカメルーンに通って、今年で7年目になる。私の調査地N村(カメルーン東南部、ムルンドゥ郡)周辺の住人であるバクエレ人もバカ人も、適齢期は男性では割礼(ベカ)を終えた15-6歳から、女性では初潮が終…
井上 真悠子 日本で子供に泣かれると、とても困ってしまう。近所迷惑だろうかと慌ててしまったり、ああ、どうやったら泣きやんでくれるんだろう、と困惑したり。いっそこちらが泣きたくなるくらいに、とにかく何とかして泣きやませよう…
八塚 春名 わたしは自他共に認める愛犬家。我が家の愛犬はいつもぬくぬく、ゆったり、のんびり生活している。一方、アフリカの犬はいつも「イタイ!」とでも訳せばいいのか、そんなかわいそうな声をあげて泣いている。 タンザニアでわ…
岩井 雪乃 「セレンゲティの農村の人びとは、人生の中でたった1人になる時間はあるのだろうか?ないのではないか?」と思うほどに、彼らが1人でいることはない。家にいるときは大家族の誰かがいるし、水汲みや薪集め、畑仕事などの外…
服部 志帆 ヘッドライトに照らされて 土壁作りの私の小さな家を走り回るネズミくん 私に見つかっていることも気づかないで 右へ左へと大忙し それは朝ごはんのバナナ それはピグミー*さんにもらったパパイア それは子供たちにあ…
山野 香織 エチオピアに滞在していると、一人でいる時間が断然少ない。いつも誰かと話をしていて、いつも誰かが隣にいる。体調を崩して一人で静かに眠っていたいときも、誰かが心配して様子を見に来たり、「コーヒーができたから起きて…
服部 志帆 アフリカの熱帯雨林に暮らす狩猟採集民ピグミーは、歌と踊りをこよなく愛する人々として知られている。日が沈み、森に囲まれた小さな村に月が顔を出す頃、どこからともなく太鼓の音が聞こえ始める。夕食を終えた女性たちは広…
村尾 るみこ 村でみるケンカは、いつでも、言葉でまくしたてる者が優勢な立場にある。とにかく、相手に口を挟む余地を与えない。特に、夫婦ゲンカがそうだ。些細な揉め事が、時には殴り合いに発展し、周囲にいる者がおもしろがって煽り…
溝内 克之 「ジャコブは、家で商売をだめにしたんだ。」 タンザニアの中心都市ダルエスサラーム(以下、ダル)でキオスク(注1)経営者にインタービューしているときにジャコブの話題がでてきた。私がジャコブと出会ったのは、表通り…
榊原 寛 ザンジバル島の住宅街や農村を歩いていると、ブロック製の壁が途中までしか作られていなくて放置されたような家がたくさん建っています。屋根もなく、窓枠もなく、家の中は草が生え放題。これは一体何?人が住まなくなって崩れ…
飯田 優美 いろいろなかたちをした田んぼの間を、畦道が緩やかに曲がりくねりながら続いている。乾季のはずなのに、毎日のように降る雨のおかげで、田んぼや畦道の青さが美しい。だがそこには、青々した草木からは想像できないような弱…
西 真如 「じつはこの間、故郷にいる両親のために、家を建ててあげたんだ。」と、アジスアベバ(エチオピアの首都)で借りたレンタカーの運転手が、とても誇らしげな口調で言った。見たところ、二十歳になるかどうかの若者だ。それを聞…
藤本 麻里子 私は野生チンパンジーの調査でタンザニア西部、タンガニイカ湖畔のマハレ山塊国立公園に1年間滞在した。我々の調査には、日々の生活や調査をサポートしてくれる、昔からこの森に住んできたトングウェ族の人々の協力が不可…
岩井 雪乃 その日、いつものように調査を終えた私の調査助手は、早く帰りたそうにうずうずしていた。「どこか行くの?」と聞いてみると、その答えは「早く家に帰りたいんだ。もう2日もお母さんの顔を見てないからね」。 えー!!2…