「すりおろす」は新しい調理法(タンザニア)
岩井 雪乃 「すりおろす」という調理方法を私がタンザニアで初めてみたのは、2007年のことだった。それ以前は「おろし器」という器具はお店で売っていなかった。新しい電化製品などが流入してくるのとともに、調理器具も新しいもの…
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岩井 雪乃 「すりおろす」という調理方法を私がタンザニアで初めてみたのは、2007年のことだった。それ以前は「おろし器」という器具はお店で売っていなかった。新しい電化製品などが流入してくるのとともに、調理器具も新しいもの…
黒崎 龍悟 タンザニアでは紅茶とコーヒーが盛んに生産されているが、多くの人がたっぷりと砂糖を入れた紅茶(チャイ)を飲んでいて、コーヒーが飲まれることはあまりない。国内を移動する際の中継地点となるホテルの朝食などでは、紅茶…
藤本麻里子 トウモロコシやキャッサバの粉をお湯で練った練り粥、ウガリやご飯などの白い主食に添えられるおかずは、かなりの頻度でオレンジ色に煌いている。それはタンザニア西部、キゴマ州の特産、マウェッセを使った料理の数々。マウ…
井上真悠子 アフリカ東部インド洋に浮かぶ島・ザンジバルの街は、いつもなんだか甘い匂いがする。すれ違う女性たちの真っ黒な服から、商店街のお店から、民家から、砂糖菓子のような甘い匂いがただよってくる。 その正体は、「ウディ」…
八塚 春名 タンザニアに暮らすなら、ウガリを食べないでは暮らせない。タンザニアの女性なら、ウガリを作れないなんてあり得ない。ウガリとは、日本語で練り粥、固練り粥などと訳される、トウモロコシや雑穀の粉をお湯で練ったたものだ…
八塚 春名 タンザニア中央部の乾いた大地。ドドマ州には、ロの字型の土壁に、平たい屋根が載った家々が建ち並ぶ。ここに暮らすサンダウェという人たちの村では、平らな屋根の上でさまざまな食べ物が干され、保存されている。私が住みこ…
近藤 史 タンザニアの農村では、砂糖ほどではないけれど、食用油は貴重品だ。ベナ人の村の売店には、1リットルや3リットルのボトル入りの油も並べられているけれど、これを買いにくる客は滅多にいない。誰かにプレゼントする人や、ま…
岩井雪乃 毎年、大学生を連れてタンザニアの村にボランティア活動に行くのが恒例になっている。その村は、アフリックの「セレンゲティ・人と動物プロジェクト」の活動地でもある。 事前準備の段階で「村で何をするか?」学生たちとあれ…
藤本 麻里子 顔を殴られた衝撃で後ろに吹っ飛ばされる、こんな体験をすることになるとは夢にも思っていなかった。たとえ相手が人間だったとしても。 私が初めてタンザニアを訪れ、マハレ山塊国立公園で野生チンパンジーの調査に参加し…
八塚 春名 くわで穴をあけ、その穴に種を数粒ほうりこみ、足で土をかぶせる。タンザニア中央部の半乾燥地帯で焼畑移動耕作を続けてきたサンダウェという人たちが、雨季が始まった直後に、一番に始める農作業だ。村の大部分が砂土である…
溝内 克之 村住まいの調査。ただ決まった質問をするだけではなく、自らの体を使って村の人々の生活を学ぶ過程でもある。酒場で地酒を飲み、村の生活にとっての酒とはなにかを学ぶ。バケツで近隣の世帯に水をもらいに行き近所づきあいを…
藤本 麻里子 私が調査で訪れる地域は、タンザニア西部キゴマ州のタンガ二イカ湖のほとり。漁の盛んな地域。ホームステイさせてもらう家の主人はタンガ二イカ湖で漁をしている漁師さん。だからフィールドワーク中は食べ物に困ることは、…
井上 真悠子 ファトゥマ姉は器用だ。ウクヮジュ(タマリンド)のジュースもつくれるし、ウキンドゥ(椰子の葉)でカゴも編める。ペンバ島の村落部出身の彼女は、私が居候していた家の子供たちにとって母方の従姉にあたる。ペンバの村を…
八塚 春名 「バスがきたよー!」 レオネラは大声で私を呼び、そのままバスを止めるために道路へ走っていった。ママと私は大急ぎで荷物をまとめ、サンダルを履いてバス停へと急ぐ。そんな私たちにはおかまいなしに、バスは大きな音をた…
溝内 克之 標高5,895m、アフリカ最高峰キリマンジャロ。 その山間の村々にはチャガ人と呼ばれる人々が暮らしている。チャガ人は、植民地期にヨーロッパ人によって持ち込まれたコーヒーを、積極的に栽培してきた人として知られて…
安田 章人 もはや、日本人全員がもっていると言っていいほど普及しているもの。携帯電話、いわゆるケータイである。しかし、それは日本に限ったことではない。アフリカ各国においても、携帯電話の利用層は急速に拡大し、一般的になって…
井上 真悠子 タンザニア全土を対象とした統計では、おおむね人口の約1/3がキリスト教徒、1/3がイスラム教徒、残りが伝統宗教信仰者だと言われている。しかし、東海岸部、特にザンジバルに限れば、9割がイスラム教徒である。もっ…
藤本 麻里子 私が浜辺に向かって歩いていくと、波打ち際に居た人々が急に湖に潜ったり、走り去ったり、ちょっとしたパニックに陥った。一瞬何が起こっているのかわけがわからず、私は洗濯しようと持ってきた衣類の入った籠を手に、状況…
岩井 雪乃 マチャバじいさんは弓矢の名手だ。 「この弓矢で、俺はライオンを9頭殺したことがある。敵は2人倒したぞ」 調査をはじめて間もない頃、マチャバじいさんは、誇らしげに語った。 敵? 私が調査するイコマの人々にとって…
溝内 克之 タンザニアの中心都市ダルエスサラーム、蒸し暑いこの街では、夕方になってやっと体がまともに動かせるようになる。夕暮れ時、街のはずれにある大型バー「リバーサイド」には多くの人が集まってくる。仕事の疲れをいやすため…