「産んだだけよ」といえる日が、いつか。—「泣く」
丸山 淳子 ザンジバルには行ったことがない。とても美しい場所だという話はよく聞く。海が青くて、空も青くて、格調高い街並みが広がり、色とりどりの服を着た人たちが行きかっている。そんなイメージを持っているけれど、本当のところ…
NPO法人「アフリック・アフリカ」のホームページです
丸山 淳子 ザンジバルには行ったことがない。とても美しい場所だという話はよく聞く。海が青くて、空も青くて、格調高い街並みが広がり、色とりどりの服を着た人たちが行きかっている。そんなイメージを持っているけれど、本当のところ…
牛久 晴香 笑いにノレない時がある。とくに「イジり」と「ブラックジョーク」が苦手だ。関係性によっては許されるのだろうが、自分には笑う資格があるのだろうか、とか、どこが面白ポイントなんだろう、などと考えてしまう。「自虐ネタ…
藤本 麻里子 日本人の大多数は借金をとても敬遠し、人によっては忌み嫌います。実際に私も、借金はできるだけしたくないし、しないように生活することが重要だと日々考えています。とはいえ、車や住宅の購入といった大きな買い物をする…
大石高典 自分の持ち物に名前を書きなさい…このような指導は小学生のころから身にしみついている。おまけに、私はモノの管理が苦手で、自宅の中ですらすぐにモノを散らかしたり、なくしてしまいがちである。そんなこともあって、私は大…
八塚春名 タンザニアの公用語であるスワヒリ語は、アルファベットを用いて記述する。だからアルファベットを知っていれば、わたしもなんとか読めるし、書ける。タンザニアで調査を始めることに決めた20年前のわたしは、四苦八苦しなが…
山口亮太 「もう、俺は知らん!入ってこんといて!」 そう叫んで、僕は戸口に立っていたおじさんを家から追い出し、扉を閉じた。怒り慣れていないので、手が震えてうまく鍵をかけることが出来なかった。そばにいた若者に手伝ってもらっ…
紹介者: 大石高典 タンザニア北東部、アフリカ最高峰キリマンジャロ山(標高5895m)の麓にルカニ村はある。ルカニ村に住んでいるのは、バントゥー系のチャガの人々である。村人たちは、樹木を残しながら自給作物と一緒にコーヒー…
松浦 直毅 2022年が終わろうとしている。アフリックにとって今年最大のできごとはもちろん、コロナ禍によって中断していた渡航を多くの人たちが再開できたことだろう。私もこの夏、2020年はじめにガボンから帰国して以来、2年…
今回のアフリック・エッセイのテーマは、さまざまな「動詞」です。じつはこの動詞シリーズは、過去にも実施したもので、そのリバイバル企画となります。2024年にアフリック20周年を迎えるにあたって、20年におよぶこれまでの蓄積…
近藤 史 焼畑のなごりの切り株にひょいっと置かれたプラスチック製のボトル。ときおり畝たての手をとめた人が近づき、ひとくち、ふたくち中身を飲んではまた農作業にもどっていく。畑をみまわすと、あちらの畝の傍らにも、こちらの草…
関野 文子 村のたまり場のベンチに座って、男性たちがおしゃべりをしている。膝の上や足元には赤ちゃんがいて、思い思いに遊んでいる。カメルーン熱帯雨林地域の集落で狩猟採集民バカの調査をしていると、よくみる光景である。女性た…
松隈俊佑 東アフリカの開発実践の現場に携わるようになって数年が経った。ケニアのマサイの村で修士論文執筆のための調査をしていたときには、まさか私自身が開発現場で仕事をすることになるとは想像していなかった。正直に言うと、想…
八塚 春名 つい先日、「きのうビビ・アガタの埋葬だったよ」というメッセージがタンザニアから届いた。その2 週間前には「ムゼー・マーヌが亡くなった」と電話で聞いたばかりだった。ムゼー・マーヌ(マーヌじいさんの意味)は村一番…
佐藤 秀 2022 年3 月12 日、4年ぶりに搭乗した国際便の機内はこれまでと全く様相を異にしていた。新型コロナ感染症の拡大によって乗客は激減し、ガラガラの機内で横3つのシートを使って贅沢に-エコノミークラスではあるが…
松浦 直毅 わたくしごとだが、この4月から女子大学に異動した。前職も女子の割合が比較的高い学部だったが、全員が女子という環境はやはりいろいろな点で大きくちがう。そうしたなかで私も、ジェンダーの問題や男女格差の問題にふれる…
溝内 克之 「舗装道路からクワ・マングールワ市場を抜け、山道を10分ほど下るとベアタさん(仮名、女性)が建てた新しい家があるので、その角を左に曲がる。そこからすぐ右手に見えてくる黒い鉄のゲートの家が私のホームステイ先だ。…
村尾るみこ 「家がないなら嫌、畑があっても」 そういったのは、ルーシー(仮名、女性)だ。ザンビア西部の農村地帯にある難民定住地で、アンゴラ難民の第二世代として生まれた。彼女が嫌がっているのは、難民定住地に隣接してつくられ…
八塚春名 月末に近づくと、女性たちが「クリニックの日」について話している。「何日に行こうか」、「一緒に行こうよ」と約束しあう女性たち。そして当日の朝になると、彼女たちはきれいなアフリカンプリントのドレスを着て、背中に子ど…
林 耕次 アフリカの熱帯地域で、定住した狩猟採集民バカ・ピグミーの調査をするようになって長く経つが、彼らと生活をするなかで、自分自身の習慣や常識を考えさせられることが幾度となくあった。 狩猟採集社会が「平等主義社会」であ…
池邉智基 去年の夏頃だろうか。ダカールの町中の壁や電柱などに、写真に示した張り紙がいたるところに貼られていることに気づいた。そこにフランス語で「同性愛に罪を」(Oui pour la criminalisation de…