『アフリカ湿原漁業の問題と展望:その在来知を探る』 今井一郎(著)、関西学院大学総合政策学部研究会(編)
紹介: 藤本 麻里子 本書は、1983年から2023年まで、40年間の長きにわたり、アフリカの内水面および湿原域において漁業・漁撈の調査を続けた著者の遺作である。著者の故今井一郎氏(元関西学院大学総合政策学部教授)は、2…
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紹介: 藤本 麻里子 本書は、1983年から2023年まで、40年間の長きにわたり、アフリカの内水面および湿原域において漁業・漁撈の調査を続けた著者の遺作である。著者の故今井一郎氏(元関西学院大学総合政策学部教授)は、2…
紹介者 村尾るみこ レジリエンスという用語は、困難と希望を私たちに想起させる。気候変動、自然災害、物価高騰、感染症と絶望的なニュースが響くなかで、容易には打ち負かされない人間社会の力や躍動を表すかのようである。本書の序章…
紹介: 藤本 麻里子 明石書店が出版している「エリア・スタディーズ」シリーズは、2023年11月に200巻を達成し、本書は第208巻にあたる。アフリカ大陸のほぼ中央に位置し、アルジェリアに次いでアフリカで第二の面積を有す…
池邉智基 1938年、セネガル出身の作家T・C・エリマンによって書かれたデビュー作『人でなしの迷宮』は、フランスで出版されるやいなや、文学界に大きな衝撃を与えた。無名の作家ながら「黒いランボーの誕生か」と言わしめるほどの…
紹介者:桐越仁美 本書の著者である小佐野さんは、私が東京外国語大学で研究員をしていた当時、同大学のアフリカ専攻に在籍していた学生だった。彼女のガーナ滞在中にクマシという都市を案内したこともある。その時の小佐野さんは、ガー…
紹介者:池邉智基 アフリカの音楽といえば、太鼓がすぐに連想されるだろう。西アフリカ・セネガルでも同様に、住宅地から鳴り響く太鼓のリズムを聞かないことはない。太鼓を叩くのは、宗教儀礼や結婚式など、さまざまな機会があるが、サ…
庄司航 ゴリラ研究者の山極寿一氏による絵本。作者が自身のアフリカ熱帯雨林での調査経験にもとづいて、ゴリラの生態を読者に生き生きと語りかけてくれる。 ゴリラが自分の胸を両手で太鼓のように叩く動作は「ドラミング」と呼ばれてい…
八塚春名 本書は16冊のシリーズ本である『生態人類学は挑む』のうちの1冊で,生物資源の活用に着目した9編の論考からなる.アフリカ以外の事例を扱う章もあるが、9つのうちの7つの章はアフリカ(タンザニア、マダガスカル、ガー…
紹介者:池邉智基 同性愛者であるという疑惑からセネガル人男性の墓が暴徒によって掘り起こされるという事件が起き、その様子を映した動画がSNSで拡散されていた。たまたま動画を目にした主人公ンデネは、困惑しながらもどこか自分と…
紹介者: 桐越仁美 「砂漠のなかで一人、病院を営んでいる偉大な日本人がいるんですよ。その人は30年余りニジェールの現地の人びとに医療サービスを提供し続けています」。2010年に私が初めてニジェールに調査に行った際に、JI…
紹介者: 大石高典 本書には、題名通りアフリカについて学ぶ上で鍵になるとされる25個の概念の解説・論考が集められている。邦訳はまだなく、当分出ることはないと思われるので、英語の原版を紹介しようと思う。編者はアメリカの大学…
紹介:池邉 智基 本書は、ブルキナファソ、ガーナ、ウガンダ、コンゴ共和国などで信仰されている日本の新宗教について記したルポルタージュである。アフリカには各地の伝統宗教に加え、キリスト教やイスラームが広く信仰されている。そ…
紹介:黒崎 龍悟 2012年に山梨県のトンネル内で天井板が崩落し、通行中の車が巻き込まれるという痛ましい事故があった。すでに10年たったが、車や電車で出かけてどこかのトンネルを通るときにその事故の話が頭をよぎることがある…
紹介:大石 高典 日本では、アフリカ大陸中央部にある2つのコンゴのうち、コンゴ共和国(コンゴ・ブラザビル)は隣の大国コンゴ民主共和国に比べると影が薄い存在かもしれない。在住している日本人も少なく、大使館の管轄もコンゴ民主…
紹介:池邉 智基 本書は、西アフリカ・セネガル共和国のイスラーム神秘主義教団「ムリッド教団」の、内部に構成された集団「バイファル」を対象に、その組織構造と宗教実践、そして教義について明らかにした民族誌である。 バイファル…
紹介:佐藤秀 タンザニア、キリマンジャロ山中で展開されるチャガ民族の「キハンバ」(Chagga Homegarden / 「家庭畑」と本書では訳される)システムは、農業・畜産・林業を複合的に行う持続可能な農業生産システム…
紹介:松浦 直毅 アフリカの都市のなかを行き来していると、さまざまな場所に「物乞い」の人たちがいるのが目にとまる。ショッピングセンターの入り口あたりで、歩いて通りかかるこちらをじっとみつめて何かを訴えてくるゴザに座った老…
紹介:村津 蘭 「十六歳の少女が神を名乗っている。彼女に挑戦した偉大な呪術師たちは次々と死んでいる」。その話を聞いたのは、私がベナン南部の町の福祉センターで、ボランティアとして働きながら暮らしている時だった。私のフォン語…
紹介者: 大石高典 タンザニア北東部、アフリカ最高峰キリマンジャロ山(標高5895m)の麓にルカニ村はある。ルカニ村に住んでいるのは、バントゥー系のチャガの人々である。村人たちは、樹木を残しながら自給作物と一緒にコーヒー…
紹介:大石 高典 本書は、1990年からナイロビで暮らしている著者が、その10年目となる2000年に出版した一般向けの著作である。旅行者として、生活者として、現地企業のOL、そして事業者として出会ったアフリカでの日常が、…