アフリック会員の著書

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『レジリエンスは動詞である―アフリカ遊牧社会からの関係/脈絡論アプローチ』湖中 真哉、グレタ・センプリチェ、ピーター・D・リトル=編著

紹介者 村尾るみこ レジリエンスという用語は、困難と希望を私たちに想起させる。気候変動、自然災害、物価高騰、感染症と絶望的なニュースが響くなかで、容易には打ち負かされない人間社会の力や躍動を表すかのようである。本書の序章…

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『セネガルの宗教運動バイファル――神のために働くムスリムの民族誌』池邉智基=著

紹介:池邉 智基 本書は、西アフリカ・セネガル共和国のイスラーム神秘主義教団「ムリッド教団」の、内部に構成された集団「バイファル」を対象に、その組織構造と宗教実践、そして教義について明らかにした民族誌である。 バイファル…

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『働くことの人類学:仕事と自由をめぐる8つの対話』松村圭一郎・コクヨ野外学習センター=編

紹介:丸山 淳子 「楽しんでいるうちに、美しい本ができた!」という幸せな経験をした。最初は、ポッドキャストだった。人類学者の松村圭一郎さん、黒鳥社の若林恵さん、コクヨ野外学習センターの山下正太郎さんにお相手していただき、…

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『講座サニテーション学 第5巻 サニテーションのしくみと共創』 清水貴夫・牛島 健・池見真由・林 耕次 編著

紹介:林 耕次 紹介する講座本は、総合地球環境学研究所で2016年から2022年まで実施されたプロジェクト「サニテーション価値連鎖の提案 ヒトに寄りそうサニテーションのデザイン」の成果に基づく全5巻のシリーズである。「講…

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『妖術と共にあること—カメルーンの農耕民バクウェレの民族誌』山口亮太著、明石書店、2022年

紹介者:山口 亮太 カメルーンの東南部の国境地域には、バクウェレという人びとが住んでいる。本書は、カメルーンの人びとの一風変わった妖術である「エリエーブ」を焦点として、彼らが思い描く人間とはどのようなものであるかを描き出…

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『地域水力を考える―日本とアフリカの農村から』伊谷樹一・荒木美奈子・黒崎龍悟=編

紹介 黒崎龍悟 「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず」という一文は、鎌倉時代の随筆『方丈記』の書き出しとしてよく知られている。作者の鴨長明は、流れゆく川の水に世の無常を重ねたが、この本は、むしろそのような絶…

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アフリカの森の女たち――文化・進化・発達の人類学』 ボニー・ヒューレット(著)服部志帆、大石高典、戸田美佳子(訳)

紹介:大石 高典 この翻訳本の英語の原題は『Listen, Here Is a Story』、つまり「さあ、お話が始まるよ!」といったノリのいいものである。その題名の通り、本書のメイン・ディッシュは、中央アフリカ共和国南…

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『コンゴ・森と河をつなぐ―人類学者と地域住民がめざす開発と保全の両立』 松浦直毅・山口亮太・高村伸吾・木村大治(編)

紹介:松浦直毅  アフリックの事業の一環としておこなわれたコンゴ民主共和国(DRC)における水上輸送プロジェクトについて、2018年~2019年に約1年にわたってウェブ上で連載したエッセイで紹介してきたが、この連載をもと…

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『アフリカで学ぶ文化人類学――民族誌がひらく世界』松本尚之・佐川徹・石田慎一郎・大石高典・橋本栄莉編

紹介:大石 高典  本書は、横浜と東京にある大学に在籍し、アフリカ地域でのフィールドワーク経験をベースに文化人類学を教えている編者5名が、2年半近くにわたってほぼ毎月のように(飲み会を兼ねた)寄り合いを重ねながら企画と編…