『アフリカ湿原漁業の問題と展望:その在来知を探る』 今井一郎=著、関西学院大学総合政策学部研究会=編
紹介: 藤本 麻里子 本書は、1983年から2023年まで、40年間の長きにわたり、アフリカの内水面および湿原域において漁業・漁撈の調査を続けた著者の遺作である。著者の故今井一郎氏(元関西学院大学総合政策学部教授)は、2…
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紹介: 藤本 麻里子 本書は、1983年から2023年まで、40年間の長きにわたり、アフリカの内水面および湿原域において漁業・漁撈の調査を続けた著者の遺作である。著者の故今井一郎氏(元関西学院大学総合政策学部教授)は、2…
紹介者:池邉智基 アフリカの音楽といえば、太鼓がすぐに連想されるだろう。西アフリカ・セネガルでも同様に、住宅地から鳴り響く太鼓のリズムを聞かないことはない。太鼓を叩くのは、宗教儀礼や結婚式など、さまざまな機会があるが、サ…
紹介者: 大石高典 本書には、題名通りアフリカについて学ぶ上で鍵になるとされる25個の概念の解説・論考が集められている。邦訳はまだなく、当分出ることはないと思われるので、英語の原版を紹介しようと思う。編者はアメリカの大学…
紹介:池邉 智基 本書は、ブルキナファソ、ガーナ、ウガンダ、コンゴ共和国などで信仰されている日本の新宗教について記したルポルタージュである。アフリカには各地の伝統宗教に加え、キリスト教やイスラームが広く信仰されている。そ…
紹介:黒崎 龍悟 2012年に山梨県のトンネル内で天井板が崩落し、通行中の車が巻き込まれるという痛ましい事故があった。すでに10年たったが、車や電車で出かけてどこかのトンネルを通るときにその事故の話が頭をよぎることがある…
紹介:佐藤秀 タンザニア、キリマンジャロ山中で展開されるチャガ民族の「キハンバ」(Chagga Homegarden / 「家庭畑」と本書では訳される)システムは、農業・畜産・林業を複合的に行う持続可能な農業生産システム…
紹介:松浦 直毅 アフリカの都市のなかを行き来していると、さまざまな場所に「物乞い」の人たちがいるのが目にとまる。ショッピングセンターの入り口あたりで、歩いて通りかかるこちらをじっとみつめて何かを訴えてくるゴザに座った老…
紹介:大石 高典 本書の著者は、ケニア中央高地のイゲンベとケニア西部のグシイの社会に、2001年から19年間(本書刊行時点)通い続けながら、法人類学的な研究を行ってきた。 どんな社会でも、借金、土地、婚姻、男女関係などを…
紹介:大門 碧 本書は,医者である著者が2015年にケニアで『シロアムの園』という知的・身体的障がいを併せ持つ子どもたちの療育施設を立ち上げるまでの個人史を含めた経緯,そしてその『シロアムの園』の2020年までの活動内容…
紹介:牛久 晴香 『動きつづけるガーナ』、とでも訳そうか。邦訳が出ていない英語の学術書を「おすすめアフリカ本」で紹介するのは、少し気が引けた。しかし、平易な文体のため、基礎的な英語力があれば苦労なく読み進められるだろうと…
紹介:大石 高典 親指ピアノは、木などでできた共鳴箱に並べられた金属製の棒を指で弾いて演奏する楽器である。アフリカを旅していると、時々木の板や自転車のスポークなど身近な材料で作られた親指ピアノを目にすることができる。…
紹介:関野文子 本書は『生態人類学は挑む』シリーズの16巻のうちのひとつである。本シリーズは、一人の著者が長期調査に基づいて描いたモノグラフシリーズと複数の著者が領域横断的にあるテーマに則して論じる6巻からなる。生態人類…
紹介:庄司航 本書は照葉樹林文化論の提唱で知られる植物学者の中尾佐助による、アフリカでの探検調査の記録である。この調査は「京都大学大サハラ学術探検隊」と銘打った大規模なもので、サハラ砂漠の北部および南部の広い範囲を対象と…
紹介:井上 真悠子 本書を紹介する前に、まず、前置きとして書いておきたい。 2021年10月7日の夜、まさか日本の全国ニュースで「タンザニア」「ザンジバル」という言葉が聞こえる日が来るなどと思っていなかったので、とても驚…
紹介:村尾 るみこ 南部アフリカの内陸国であるザンビアは、平和な国である。1964年、東京オリンピックが開催されている期間に独立を果たして以降、組織的で大規模な武力行使がなされたことはなく、ザンビアの人自身も口々に平和で…
紹介:村尾 るみこ 新型コロナウィルス感染拡大により、現地調査へ行けなくなって、2回目の世界難民の日を迎えた。日本はもちろんだが、私が調査するザンビアでも、難民定住地をはじめいくつかのイベントがあるようだ。感染予防の医療…
紹介:松浦 直毅 「ピグミー」と呼ばれるアフリカ熱帯雨林の狩猟採集民は、数多くの研究者を惹きつける魅力をもっており、世界中の研究者がかれらのもとへと調査に通いつづけている。なかでも日本のピグミー研究の層の厚さは世界でも…
紹介 井上真悠子 本書は、2017年に急逝された根本氏が生前に書かれた文章を一冊の本にまとめたものである。タンザニアに30年以上暮らし、現地で旅行会社を経営しながらインド洋西域の歴史を追い続けていた根本氏は、スワヒリ世界…
紹介者 池邉智基 本書は、「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」ことをモットーに、いくつものエッセイや紀行文を書いてきたノンフィクションライター高野秀行が、世界の納豆を求めて探し回り…
紹介:大石 高典 南部アフリカ諸国の独立は、「アフリカの年」と呼ばれ、フランス語圏を中心に多くのサブサハラアフリカ諸国が独立した1960年よりもずっと遅く、国によっては1970年代半ばから1990年(ナミビア)にまでずれ…