あの木の下で(ザンビア)
村尾 るみこ 「ああ、あの木の下でおろしてくれ。あのムシビの木だよ」 中年の男性がそう言って、満員のトヨタハイラックスを止めて下車した。私も続いて降りると、近くで遊んでいた村の子供が「おかえりーおかえりー」と叫びながら一…
NPO法人「アフリック・アフリカ」のホームページです
村尾 るみこ 「ああ、あの木の下でおろしてくれ。あのムシビの木だよ」 中年の男性がそう言って、満員のトヨタハイラックスを止めて下車した。私も続いて降りると、近くで遊んでいた村の子供が「おかえりーおかえりー」と叫びながら一…
村尾 るみこ アフリカの村で滞在していると、犬の鳴き声、トイレなど、いろいろな理由で夜中に目が覚める。なかでも、日本で一人暮らしをする生活のなかではありえないが、隣の家の子供の声でおきることが多いように思う。 ある夜は隣…
岡本 雅博 ダンダンダダダダーン、ダダダダダダダダダダーン・・・・。力強い太鼓の轟音が深夜の氾濫原に響きわたる。樹木の叢生が少ないオープンランドであるザンベジ川の氾濫原では、太鼓の響きを遮るものは何もない。 毎年、ザンベ…
村尾 るみこ ザンビアの西側は、とにかく砂が深い。いくらトヨタのランドクルーザーでも、はまってしまえばひとたまりもない。歩くのにも不便だ。足がとられる。ザンビアで暮らし始めてばかりの頃、砂の上の歩き方を知らない私の姿がま…
村尾るみこ 国境と聞いて、思い浮かべるものは何でしょうか。日本は島国だから、海や島を思い浮かべる人も多いかもしれません。それにひきかえ、ザンビアはアフリカ南部にある内陸国で、隣り合う8つの国とは陸つながり。特に南に接して…
岡本雅博 葦舟や竹筏とならんで、丸木舟は太古の昔からあった船である。日本では、博物館などに行かないと目にすることはできない。しかし、アフリカの湖沼や河川においては、丸木舟は重要な交通手段として、いまなお生きている。 西部…
岡本 雅博 日本に住む私たちの身のまわりには、「食」をめぐる情報に満ちあふれている。テレビでは、毎日のように「某所の和牛がおいしい」だとか「鮨を食べるなら某店」などといったグルメ番組が流れている。雑誌をとってみても同様で…
村尾 るみこ 中南部アフリカにある、ザンビア共和国西部にはアフリカで4番目の長さを誇るザンベジ川が流れている。ザンベジ川の流れは「ひとが歩くほどのスピード」と描写されるほど穏やかで、その河畔に住む人びとも穏やかな生活をお…