ダンスが生み出す女たちの絆(ボツワナ)
丸山 淳子 夕刻、女性たちがスカートをたくし上げ、豊かなおしりを見せながら、踊りだす。この家の少女が初潮を迎えたことを祝って、古くからブッシュマンのあいだに伝わる「エランド・ダンス」が始まった。エランドはカラハリに生息す…
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丸山 淳子 夕刻、女性たちがスカートをたくし上げ、豊かなおしりを見せながら、踊りだす。この家の少女が初潮を迎えたことを祝って、古くからブッシュマンのあいだに伝わる「エランド・ダンス」が始まった。エランドはカラハリに生息す…
丸山 淳子 好きだよ。愛してる。結婚しよう。男の子たちは、いとも簡単に、そんな言葉を投げかける。盛り場で、ビールを片手に、躍りながら、そうやって女の子たちを口説く青年を見て、大人たちは眉をひそめる。そして、私が盛り場で夜…
丸山 淳子 「ほら、ごらん。私たちの故郷に雨が降っているよ。あそこでは、木の実が色づいて、スイカが実りはじめたよ。窪地には雨水がたまって、動物たちが集まってくるよ。見てごらん。あんなに雨が降っているよ。」孫娘をあやしてい…
丸山淳子 青い空。赤茶けたカラハリの乾いた大地。真っ黒なアスファルトの道路が、はるか遠く地平線までまっすぐにのびている。アフリカのなかではとりわけ道路事情に恵まれているボツワナ。新米運転手の私でも、ついついスピードがでて…
丸山 淳子 頭が痛い。熱はちっとも下がらない。戸外からは、このうちのおとうさんとおかあさんが近所のおじさんたちと一緒に、私の病状について話し合っている声が聞こえる。心配してくれているのはわかっているけれど、みんなの話し声…
丸山 淳子 最近、長男のいたずらぶりが目に余る。いつかあの子は恐ろしい目にあうにちがいない。ひさしぶりにカラハリに戻ると、わたしがいつもお世話になる家のおかあさんは、彼の話ばかりしていた。このうちの長男、シークエは8歳に…