名を継ぐ(ギニア)《togoma/名を継ぐこと・名を継いだ人/スス語》
中川 千草 わたしの名前「ちぐさ」は、日本以外の人に覚えてもらいにくいようだ。チギサ?ティディサン?と混乱しやすい。アメリカでホームステイをしたとき、滞在先の家のお母さんから、「マーガレットはマギー、アンジェリーナはアン…
NPO法人「アフリック・アフリカ」のホームページです
中川 千草 わたしの名前「ちぐさ」は、日本以外の人に覚えてもらいにくいようだ。チギサ?ティディサン?と混乱しやすい。アメリカでホームステイをしたとき、滞在先の家のお母さんから、「マーガレットはマギー、アンジェリーナはアン…
池邉 智基 「Ana serica bi?(私に贈り物は?)」 「Indiuma dara.(何も持ってきてないよ)」 「Lu tax?(なんでだよ)」 セネガルの農村で調査を始めたとき、この無遠慮な物言いにムッとするこ…
塩谷 暁代 気候や生態の多様性から「アフリカの縮図」とよばれるカメルーン共和国は、言語環境も多様で、250以上の言語があるといわれている。そんな多言語国家カメルーンの公用語は、フランス語と英語。フランス領から独立したフラ…
大門 碧 少しややこしい話をする。ウガンダ共和国の首都カンパラで、日常的に話されているガンダ語の音について。ガンダ語の「わたしは」を表す音は「n」(=ン)というひとつの音である。同様に「わたしに」を表す音もまた「n」とい…
織田 雪世 「そんな言い方しないんだよ。明日死んじゃうかもしれないんだから」 サマタの口調に、わたしは驚いた。たいした話をしていたわけではない。明日は何時にご飯の支度をするのか、聞いただけなのだ。でも、ガーナ北部の村で生…
目黒 紀夫 わたしの調査地で開催されているマサイ・オリンピック。記念すべき第1回(2012年)は見逃してしまったけれど、2014年12月に開かれた第2回大会は一部始終を見ることができた! しかも、その裏側についての話を関…
庄司 航 西ケニア州の村にて—— 教会の中に置かれた長椅子に座って待っていると、やがて牧師が入って来た。談笑していた人びとも、それぞれ椅子に座った。私の隣には調査助手のジョンソンと、私が滞在している家の少年ビクターが座っ…
河野 明佳 存在からにじみ出る優雅さ。そんな言葉を圧倒的事実として体感したのは初めてだった。南アフリカ共和国フリーステイト州クワクワ地域で、バクウェナ部族の王族と出会ってのことだった。 ホームパーティーにお呼ばれした時。…
目黒 紀夫 フィールドで一生懸命に家の仕事をしている子どもたちの姿を写真に撮ろうとカメラを向けると、たいてい子どもたちは作業を止めてしまう。そして、「さあ、いつでも撮っていいよ!」とばかりに何かポーズをとったり、「写真だ…
北村 也寸志 私の勤務する兵庫県立西宮今津高等学校で2004年度から2013年度までの10年にわたり、「アフリカ先生プロジェクト」を実施してきました。しかしながら、学習指導要領の改定により、3年次の選択科目「自然環境と人…
紹介:大門 碧 1977年生まれの若きナイジェリア人女性作家の作品10篇がつまった短編集。日本での出版のために特別に編まれた。 ナイジェリアからアメリカに親戚を頼って働きにきた女性、活動家の夫の身に危険が迫り、自身もナイ…
紹介:黒崎 龍悟 2010年になり、ミレニアム開発目標の達成期限が残り5年となった。そのせいか、最近では新聞や雑誌の記事にアフリカの文字をみつけても、援助に関連した情報ばかりになっている気がする。焦眉の課題について発信す…
紹介:溝内 克之 「アフリカの音楽」と聞いてどのようなものがイメージされるだろうか。おそらく太鼓などの伝統的な楽器によって弾きだされたリズムにのった音楽だろう。近頃、アフリカへの関心の高まりに伴って、日本でもジェンベなど…
紹介:八塚 春名 タンザニアのギラギラ光る太陽の下、大胆な柄とカラフルな色調のカンガ布は、女性たちの黒い肌を抜群に引き立たせる。そんな布を腰に巻いた女性たちが闊歩するアフリカの町は、実に華やかだ。初めてタンザニアを訪れた…
空から降ってきたコーラの瓶を、カラハリ砂漠に暮らすブッシュマンがひろう——こんなシーンから始まる映画「ミラクル・ワールド ブッシュマン」は、遠い南部アフリカの狩猟採集民ブッシュマンを、たちまち有名にした。映画では、コーラ…
紹介:坂梨 健太 本書2冊は、1970年代から開始されたアフリカ熱帯雨林における日本の人類学研究の現時点での集大成です。日本にいても話題にあがる熱帯雨林破壊の問題、一方で森林保全を推進する先進国のNGO等の介入。そのよう…
紹介:服部 志帆 本書は、カメルーン東南部に暮らす狩猟採集民バカ・ピグミーの子どもたちのところへ弟子入りして、遊びや狩猟採集など日常生活をともにした人類学者の一年半にわたる出会いの記録である。親が子どもを積極的に教育や訓…
紹介:丸山 淳子 ボツワナ。この国は、日本ではほとんどなじみがない。「ボツワナに行くの」「ああ、あの紛争があったところ?」「うーん、それはたぶんボスニア・・・」という会話を、私は何回したことか。ちなみにボツワナは、独立以…
紹介:黒崎 龍悟 『アクション別フィールドワーク入門』には,アフリック会員の5名が寄稿しています。 この本はフィールドワークの実際について紹介しています。研究成果を得るためにフィールドワークをおこなうには、透明人間のよう…
紹介:黒崎 龍悟 今や私たちの生活のなかで欠かすことのできない嗜好品のひとつがコーヒーである。日本にいながらにして、さまざまなブランド・価格のコーヒーを楽しむことができる。しかし、私たちは商品棚に並ぶまでにコーヒーがたど…