ピリじいちゃんの旅(ボツワナ)《!koõ / 行く / グイ語》
丸山 淳子 「!」この記号が、単語の後ろについていたら、何を意味するだろう?そう、通称「ビックリマーク」といわれるように、強調や感嘆だ。私たちはごく日常的に使っている。では、単語の先頭についていたら…? 「!koõ, !…
NPO法人「アフリック・アフリカ」のホームページです
丸山 淳子 「!」この記号が、単語の後ろについていたら、何を意味するだろう?そう、通称「ビックリマーク」といわれるように、強調や感嘆だ。私たちはごく日常的に使っている。では、単語の先頭についていたら…? 「!koõ, !…
藤本 麻里子 カラスといえば、日本ではゴミを荒らす害鳥として、特に都市部で大きな社会問題を引き起こしています。カラスにゴミを荒らされないために、ゴミ置き場に囲いやネットを設置したり、夜間や明け方などにゴミを出すことを禁じ…
庄司 航 首都ナイロビにて。 線路を超え、川を渡って坂を少し上がったところに調査助手のジョンソンの家はあった。坂の途中から後ろを振り返ると、キベラスラムに延々と連なるトタン屋根が見えた。道沿いには野菜や服、雑貨や炭を売る…
近藤 史 プルルル、プルルル、プルルル・・・・ タンザニアへの調査渡航を翌日に控えたある日。布団に包まれて夢の世界を漂っていると、耳ざわりな電子音に現実世界へと引き戻された。何事かと思いあわてて携帯電話を手に取ると、+2…
丸山 淳子 「ジュンコは、役立たずだよ!」静かな話し合い輪から、突然、私の名前が聞こえてきたからビックリした。カラハリ砂漠のはずれに位置するブッシュマンの村で、この日はお葬式が行われることになっていた。私は、話し合いの輪…
黒崎 龍悟 私が良く訪れるタンザニアの農村の男子は、小学校を終えると自分の土地を得て、レンガを焼いてみずから家づくりを始める。そして庭先に換金作物のコーヒーの木を植える、ということをする。そうやって伴侶を探す条件を整え、…
中川 千草 木曜日の朝はソワソワする。 2013年12月からはじまった西アフリカにおけるエボラ熱の流行を受け、WHOのwebページでは、最新情報が日本時間の毎週木曜日未明に更新されるからだ*1。「今週の新規確定患者は、先…
河野 明佳 19世紀初頭。南部アフリカ社会は激動の時代を迎えていた。現モザンビーク海岸沿いでの奴隷貿易、現南アフリカ共和国南端部からの入植者の勢力拡大の影響を受け、現クワズールー・ナタールで生じたズールー王国が建国された…
松浦 直毅 「アフリカの伝統儀礼」というと、化粧や装飾をほどこし、腰みのをつけ、たいまつを振りまわして踊る、というようなものを想像される方も多いのではないだろうか。しかしながら、異文化に対してこのような紋切型のイメージを…
宮木 和 「お前の名前はバランデシュだ。」 ギダージは、木陰に腰をおろしながら言った。ぼくには、その意味がすぐにはわからなかった。 「お前の国での名前は知らない。でも、ここでの名前はバランデシュだ。」 ここは東アフリカ・…
大門 碧 湯船から出る直前、娘を肩までお湯につからせて一緒に数を数える。1から10まで。まず日本語で「イチ、ニ・・・」。次にウガンダの言葉、ガンダ語で「エム、ビリ・・・」。最後に英語で「ワン、ツー・・・」。娘の父親はウガ…
河野 明佳 6年前、初めて現在のフィールドで調査を行ったとき、通訳として手伝ってくれたのがチャケラだった。いつもにやけてる、いかにもチャラ男っぽいお兄ちゃん。でも、ホストマザーが「信頼できる」と紹介してくれた人。フィール…
村尾 るみこ 私がアンゴラに行き始めたのは、10年以上調査を続けてきたザンビアの農民たちの出身地がアンゴラ東部であったことがきっかけである。彼らの多くはンブンダとよばれる人びとで、アンゴラ紛争の前後にザンビアへ移住し、紛…
庄司 航 ある日の朝、私が家の敷地内にある茶畑で茶葉を摘む作業をしていると、近くの木に鳥がやって来てとまった。敷地内でよく見かける鳥だった。 毎週火曜日と木曜日と土曜日に、茶葉を摘み、家の近所にある倉庫に持っていって茶の…
大石 高典 カメルーン料理に唐辛子は欠かせない。カメルーンのレストランに入ると、食卓には必ずピマン[piment(フランス語)]という辛うまい生唐辛子の油漬けが載っている*。日本に来たカメルーン人は、私の知る限り、みな口…
目黒 紀夫 わたしがフィールドで出会うマサイの男性がよく手にしているものといえば、杖である。槍を普段もち歩いているマサイなど、これまで見たこともない。しかし、もともと槍はマサイの男性——とくに「戦士」と呼ばれる若者——に…
西崎 伸子 いつ出会ったのか、その時にどのような会話を交わしたのか、わたしはその男の子との出会いをまったく覚えていない。思い出すのはその男の子がいつも「父」の隣にぴたりと寄り添っていたことだけ。常に同じ表情で、何を尋ねて…
庄司 航 ある日の午後、私は家の中で、調査の一環として作った植物標本を作製する作業をしていた。植物を折り曲げて新聞紙にテープではりつけ、数枚の新聞紙ではさむ。そうしてできた標本の束を2枚の板ではさみ、石で重しをして乾燥さ…
丸山 淳子 「ワタシ、イキマス」。ようやく絞り出したのに、わたしの片言のガナ語は、きまって訂正されたものだ。「違うでしょ?わたしたちは行きます、でしょ?」ガナ語は、南部アフリカで話されているコイサン諸語のうちの一つで、ボ…
目黒 紀夫 「メーグロ、アタラポシェ?」(目黒、おなかいっぱいかい?) 「イーエ、アタラポシェ!」(うん、おなかいっぱいだよ!) マサイの母語であるマー語で、「わたしはおなかいっぱいです」は“Atalaposhe”という…