熱帯音楽食堂 ロス・バルバドス(東京・渋谷)

*この記事は2021年の会員の取材をもとに、同年6月の会報に掲載したものです。
営業時間など最新の情報はお店のHPをご覧ください。

紹介者 井上真悠子

東京・渋谷駅から徒歩15分ほどのところにあるアフリカ料理屋さん、「熱帯音楽食堂ロス・バルバドス」。店名にも「音楽」とあるとおり、カウンター数席のみのこぢんまりとした店内には、常に店主チョイスのコンゴ音楽(リンガラ)が流れている。http://https://losbarbados-tokyo.com/

 

(店内写真)

店内に一歩足を踏み入れると、耳にはリンガラポップスが飛び込み、眼前はいたるところにさまざまなアフリカ雑貨や各国のお酒、絵画、写真、昔の紙幣、チラシ、キップ、地図などがびっしりと飾られており、初めて来店した人はその雰囲気に圧倒されるかもしれない。そんな店内に圧倒されながら食べるアフリカ料理は、不思議なほど、何を食べても美味しい。提携している農園から仕入れているという野菜を使ったメニューは、優しいけれどしっかりとした味わいで、ほんの少しのつけあわせまで含めた全ての食べ物が美味しかった。

以前、私がアフリック・アフリカの「アフリカ便り」として書いた、「ザンジバルの「ホテリ」で食べる朝ごはん」というエッセイを読んで興味を持ったと、ザンジバルのムチチャ(アマランサスのココナッツミルク煮込み)を作ってくださったことがあるのだが、驚くべき再現度で「あの時、あのザンジバルのホテリで食べていた、あのムチチャ」が出てきて、とても衝撃を受けた。店主ご夫婦はザンジバルには行ったことがないしムチチャも食べたことがないとおっしゃっていたはずなのに、なぜこんなにも忠実に味を再現できるのか。料理が上手い人というのは、本当にすごいことができるのだなあ・・・と心底驚くとともに、まさか日本で「あのムチチャ」が食べられるとは思っていなかったので、一口食べた瞬間、ぶわっと走馬灯のように脳裏にザンジバルの景色が浮かび、突然の郷愁に思わず涙ぐんでしまった。美味しい食べ物の力って、すごい。

ムチチャの他にも、カチュンバリやマハラゲ、ザンジバルのウロジョ(ジャガイモ入りスープ)、ピラウチャパティサモサ、ケニアのスクマウィキやカランガなど、さまざまな東アフリカ料理が不定期で提供されている。レギュラーメニューには西アフリカのプレヤッサやピーナッツソース煮込み、ジョロフライス、そして北アフリカのフムスなどの前菜もそろう。

(マハラゲ、カチュンバリ、スクマ、カランガ)

ピラウ

(ウロジョ)

たまに店主のダイスケ大将がしてくださるアフリカの話もとても面白く興味深いので、ぜひ美味しい料理を堪能がてら、お店を訪れてみて欲しい。