真夜中の訪問者 アフリカの森のネズミくんへ(カメルーン)
服部 志帆 ヘッドライトに照らされて 土壁作りの私の小さな家を走り回るネズミくん 私に見つかっていることも気づかないで 右へ左へと大忙し それは朝ごはんのバナナ それはピグミー*さんにもらったパパイア それは子供たちにあ…
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服部 志帆 ヘッドライトに照らされて 土壁作りの私の小さな家を走り回るネズミくん 私に見つかっていることも気づかないで 右へ左へと大忙し それは朝ごはんのバナナ それはピグミー*さんにもらったパパイア それは子供たちにあ…
村尾 るみこ ザンビアのある村の夜8時ごろ、ちょうどどの家もごはんを食べ終わる時間になると、各家の炉のまわりにはその家の家族だけではなく、隣り合って住む親族や近所の者たちも集まってくる。彼らはたいてい「ちょっと遊びに来た…
井上 真悠子 「同居人に、『あなた、私のこと呪ったでしょ!』って言われたんだよ・・・」タンザニアの島嶼部・ザンジバルに滞在していたとき、友人の一人が憮然としながらつぶやいた。それが、私が初めて「呪う」というスワヒリ語を知…
藤本 麻里子 これは、2007年7月に調査中だった、タンザニア西部、キゴマ州のトングウェの人々が住む村で私が受けた忠告でした。私がトングウェ語について調査していた時でした。トングウェ語を熱心に教えてくれる一人の親切な老婆…
八塚 春名 私が始めてタンザニアに行った時、最初の3週間は、ダルエスサラームという大きな町にある大学の施設で寝泊まりしていた。その敷地内のすみには小さな家があり、そこには庭師の家族が住んでいた。小柄なババ(スワヒリ語で「…
山野 香織 エチオピアに滞在していると、一人でいる時間が断然少ない。いつも誰かと話をしていて、いつも誰かが隣にいる。体調を崩して一人で静かに眠っていたいときも、誰かが心配して様子を見に来たり、「コーヒーができたから起きて…
成澤 徳子 「ねぇ、ちょっとちょっと!またしても、お尻丸見え状態じゃない!!どうしよう〜!?」と、畑の向こうから足早に戻ってきて、トイレットペーパー片手に朝っぱらから大騒ぎ。そんな私のようすを、「もう気付いちゃった?やっ…
森下 敬子 私は首都のアジスアベバで調査をしていたので、地方に出かける機会はほとんどなかったが、お世話になっている家のお母さんが巡礼に出かけるというので、連れて行ってもらったことがある。エチオピアには2万以上のエチオピア…
岩井 雪乃 タンザニアでは、さまざまな制度の柔軟性が高く、担当者の一存でいくらでも変わる可能性があります。これは、悪くいえば「いいかげん」「不公平を生む」「汚職を招く」という負の側面といえますが、うまく活用できれば「自分…
丸山 淳子 「あれは、いかがなものか」「どう考えても、ありえないな」口達者なおじいちゃん達が白熱している。「だいたい、すごく急いでいるときに、先客がいたらどうするんだ?」「そうだ、そうだ、そこにしかないんだぞ。ほかではで…
井上 真悠子 「何で他人が用を足したのと同じ場所で、しないといけないんだ」 以前、とあるアフリカ研究の先生が、調査地から知人を首都に連れてきたときに、ホテルでこんなことを言われたらしい。調査地では草原の適当な所で用を足す…
安田 章人 アフリカ中央部・カメルーン共和国北部。ここには比較的湿潤としたサバンナがひろがる。サバンナといえば野生動物を連想するように、ここにも様々な動物が生息している。そして、そこに住む人々も野生動物と密接な関係をもち…
服部 志帆 言葉の説明から始めさせてください。まずバカについてですが、バカはカメルーンの熱帯雨林に暮らす狩猟採集民です。バカは歌と踊りの民として知られており、彼らが奏でる美しい歌声と人間離れした踊りはこれまでに多くの人々…
井上 真悠子 午前4時に、枕元の携帯電話が鳴る。二秒ほど呼び出し音が鳴った後、プツリと切れた。着信履歴を見てみると、「+255・・・」。タンザニアの国番号だ。日本の午前4時は、6時間遅れの時差があるタンザニアでは夜の10…
八塚 春名 電話を使うのは難しい。この小さな機械から、なぜ、どうして、遠くにいる息子の声が聞こえるのか。そもそも電話がなったらどうしたらいいのか。それまで電話を見たことがなかった村の人たちにとって、携帯電話はとにかく難し…
丸山 淳子 「ねぇ、ハローって言って。ハローって言ってったら!」 コモチョが私にまとわりつく。コモチョは、私がお世話になっている家のおかあさんの姪にあたる。6才になった彼女は、3人の姉たちから存分にかわいがられて育った。…
服部 志帆 アフリカの熱帯雨林に暮らす狩猟採集民ピグミーは、歌と踊りをこよなく愛する人々として知られている。日が沈み、森に囲まれた小さな村に月が顔を出す頃、どこからともなく太鼓の音が聞こえ始める。夕食を終えた女性たちは広…
村尾 るみこ 村でみるケンカは、いつでも、言葉でまくしたてる者が優勢な立場にある。とにかく、相手に口を挟む余地を与えない。特に、夫婦ゲンカがそうだ。些細な揉め事が、時には殴り合いに発展し、周囲にいる者がおもしろがって煽り…
成澤 徳子 日の出前、まだ辺りが薄暗いなか、村の一日が始まる。屋外のトイレで用を足し、水瓶から片手で水をすくって器用に顔を洗うとすぐに、男たちは犂を装着した牛を連れて、また女たちは種子や肥料を頭に載せて、一斉に畑へと向か…
井上 真悠子 タンザニアのザンジバル島で長期滞在していたとき、朝ごはんは私の「一番の楽しみ」だった。 当時、両親と兄妹8人という10人家族の中にホームステイさせてもらっていた私は、家で朝ごはんを食べることも可能だった。わ…