自分の名前が落書きの材料になった話 —「読む・書く」
大石高典 自分の持ち物に名前を書きなさい…このような指導は小学生のころから身にしみついている。おまけに、私はモノの管理が苦手で、自宅の中ですらすぐにモノを散らかしたり、なくしてしまいがちである。そんなこともあって、私は大…
NPO法人「アフリック・アフリカ」のホームページです
大石高典 自分の持ち物に名前を書きなさい…このような指導は小学生のころから身にしみついている。おまけに、私はモノの管理が苦手で、自宅の中ですらすぐにモノを散らかしたり、なくしてしまいがちである。そんなこともあって、私は大…
八塚春名 タンザニアの公用語であるスワヒリ語は、アルファベットを用いて記述する。だからアルファベットを知っていれば、わたしもなんとか読めるし、書ける。タンザニアで調査を始めることに決めた20年前のわたしは、四苦八苦しなが…
紹介:松浦 直毅 アフリカの都市のなかを行き来していると、さまざまな場所に「物乞い」の人たちがいるのが目にとまる。ショッピングセンターの入り口あたりで、歩いて通りかかるこちらをじっとみつめて何かを訴えてくるゴザに座った老…
紹介:大石 高典 本書は、1990年からナイロビで暮らしている著者が、その10年目となる2000年に出版した一般向けの著作である。旅行者として、生活者として、現地企業のOL、そして事業者として出会ったアフリカでの日常が、…
近藤 史 焼畑のなごりの切り株にひょいっと置かれたプラスチック製のボトル。ときおり畝たての手をとめた人が近づき、ひとくち、ふたくち中身を飲んではまた農作業にもどっていく。畑をみまわすと、あちらの畝の傍らにも、こちらの草…
紹介:丸山 淳子 「楽しんでいるうちに、美しい本ができた!」という幸せな経験をした。最初は、ポッドキャストだった。人類学者の松村圭一郎さん、黒鳥社の若林恵さん、コクヨ野外学習センターの山下正太郎さんにお相手していただき、…
八塚 春名 つい先日、「きのうビビ・アガタの埋葬だったよ」というメッセージがタンザニアから届いた。その2 週間前には「ムゼー・マーヌが亡くなった」と電話で聞いたばかりだった。ムゼー・マーヌ(マーヌじいさんの意味)は村一番…
佐藤 秀 2022 年3 月12 日、4年ぶりに搭乗した国際便の機内はこれまでと全く様相を異にしていた。新型コロナ感染症の拡大によって乗客は激減し、ガラガラの機内で横3つのシートを使って贅沢に-エコノミークラスではあるが…
紹介:大門 碧 本書は,医者である著者が2015年にケニアで『シロアムの園』という知的・身体的障がいを併せ持つ子どもたちの療育施設を立ち上げるまでの個人史を含めた経緯,そしてその『シロアムの園』の2020年までの活動内容…
村尾るみこ 「家がないなら嫌、畑があっても」 そういったのは、ルーシー(仮名、女性)だ。ザンビア西部の農村地帯にある難民定住地で、アンゴラ難民の第二世代として生まれた。彼女が嫌がっているのは、難民定住地に隣接してつくられ…
紹介:佐藤 秀 「世界最悪の紛争地」と呼ばれるソマリアで、テロや紛争問題の解決に向けて取り組むアクセプト・インターナショナルというNPO法人がある。 テロリストの脱過激化や社会復帰を支援するその独自のアプローチと、同団体…
池邉智基 去年の夏頃だろうか。ダカールの町中の壁や電柱などに、写真に示した張り紙がいたるところに貼られていることに気づいた。そこにフランス語で「同性愛に罪を」(Oui pour la criminalisation de…
このほど、NPO法人アフリック・アフリカが、2021年度「地域研究コンソーシアム賞・社会連携賞」を受賞しました(http://www.jcas.jp/about/awards.html)。とくに、コンゴ民主共和国における…
井上真悠子 「女がおとなしくしてると、男は太鼓のように女を叩き続けるから」 「女は、黙って我慢してたらダメなんだよ」 これは10年以上前、私がタンザニアの島嶼部ザンジバルで調査をしていたときに、夫に殴られたと言って実家に…
紹介:庄司航 本書は照葉樹林文化論の提唱で知られる植物学者の中尾佐助による、アフリカでの探検調査の記録である。この調査は「京都大学大サハラ学術探検隊」と銘打った大規模なもので、サハラ砂漠の北部および南部の広い範囲を対象と…
村尾るみこ アフリクック・プロジェクト企画として、今年度は小規模に、アフリカ先生を複数回実施します。コロナ禍の前は、アフリカ料理屋さんで比較的大人数を対象に実施してきましたが、オンラインで開催するようになり、より少人数で…
紹介:眞城百華 なぜ、この地域では紛争が起きたのだろう。そんな素朴な疑問からエチオピア最北部に住むティグライ民族の歴史に興味を持ち、研究を始めてもう20年以上がたってしまった。私が最初に関心を持ったのは1975-1991…
大門 碧 同じアフリカならウガンダ出身の夫も過ごしやすいかもしれない。子どもを抱えての求職活動のなかで、南部アフリカのザンビアでの仕事を受けたのが5年前。ザンビアに夫を呼び寄せ子どもらと3年半暮らしたのち、夫の母国のお隣…
溝内克之 「マラハバって言ってくれたおばあちゃんやろ。」 4歳の長男に、タンザニアのおばあちゃんの訃報を伝えるとそう応えた。「マラハバ」とは、年長者への挨拶「シカモー」への応答の挨拶だ。2年ほど前、初めて私の調査村を訪れ…
牛久 晴香 「修理ができないほど、この地域は貧しいのか。」2010年のフィールドノートに、わたしが書いた文章だ。このころわたしはガーナ北部のボルガタンガ地方の村で住み込み調査をはじめたばかりだった。村を歩くと、あちこちで…