きみはヒーロー
大門碧 最初の出産は、日本でだった。当時、ウガンダ人の夫は、彼の祖母の家に身を寄せていた。次第に激しくなってくる陣痛に耐えながら、子宮口が開くのを待っているとき、何度も夫から携帯電話に着信。何度目かのタイミングで、電話に…
NPO法人「アフリック・アフリカ」のホームページです
ウガンダ
大門碧 最初の出産は、日本でだった。当時、ウガンダ人の夫は、彼の祖母の家に身を寄せていた。次第に激しくなってくる陣痛に耐えながら、子宮口が開くのを待っているとき、何度も夫から携帯電話に着信。何度目かのタイミングで、電話に…
タンザニア
井上真悠子 「女がおとなしくしてると、男は太鼓のように女を叩き続けるから」 「女は、黙って我慢してたらダメなんだよ」 これは10年以上前、私がタンザニアの島嶼部ザンジバルで調査をしていたときに、夫に殴られたと言って実家に…
エチオピア
眞城百華 “女たちもこの大変な状況をかえられるとわかったの” 私が調査をしているエチオピア最北部のティグライ州は、1975年~1991年まで内戦下にあった。1974年にエチオピア革命が起きて、その後成立した軍事政権に対抗…
アフリカ便り
仕事中、身なしだみにより気を付けなければならないのは誰だろうか。買い出しに走るのは誰だろうか。荷物を運ぶのは誰だろうか。急な転勤の辞令、受けるのは誰だろうか。出張ばかりの仕事、続けるのは誰だろうか。 家のなか、子どもが泣…
コンゴ民主共和国
山口亮太 僕の母親ほどの年齢の女性が、頭にかけた幅の広い紐だけを頼りに、いかにも重そうな背負いカゴを運んでいる。カゴの中身は、飲み水の入った黄色いポリタンクで、満タンにすれば25リットル程度にはなる。その重そうなポリタン…
日本
大門 碧 同じアフリカならウガンダ出身の夫も過ごしやすいかもしれない。子どもを抱えての求職活動のなかで、南部アフリカのザンビアでの仕事を受けたのが5年前。ザンビアに夫を呼び寄せ子どもらと3年半暮らしたのち、夫の母国のお隣…
日本
溝内克之 「マラハバって言ってくれたおばあちゃんやろ。」 4歳の長男に、タンザニアのおばあちゃんの訃報を伝えるとそう応えた。「マラハバ」とは、年長者への挨拶「シカモー」への応答の挨拶だ。2年ほど前、初めて私の調査村を訪れ…
カメルーン
大石 高典 新型コロナウイルスのパンデミックが続く中で、私が通い続けているカメルーン東南部の森の世界からも、政府やNGOなど様々な主体によって行われる予防対策の様子が現地の友人・知人からSNSで送られてくる(写真1)。 …
ガボン
松浦 直毅 アフリカ熱帯林の狩猟採集民の村に長いあいだ住みこんで調査をしてきたので、私はこれまでにいろいろな種類の動物の肉を口にしてきた。最も頻繁に食卓にのぼるのはヤマアラシやオニネズミなどのげっ歯類で、ダイカー類などの…
アフリカゾウと生きるプロジェクト
岩井雪乃 2019年、過去最多のゾウによる死亡事件 活動地であるセレンゲティ県では、2019年は、ゾウに襲われて死亡する事件が過去最多となり、7名の被害者がでてしまいました。図を見てもらうとわかるように、セレンゲティ県は…
エッセイ集
八塚春名(タンザニア) 2016 年 9 月のある日、朝からみんながゴミ拾いをはじめた。コーラやスプライトのペットボトル、ビールの空き瓶*、ビニール袋、ビスケットの包装袋、段ボール。それらを一か所に集めて燃やしていたの…
エッセイ集
桐越仁美 2020年からアフリカに渡航できておらず、友人たちには長らく会えていない。安否確認も兼ねて、時折ニジェールやガーナの友人とWhatsAppやFacebookで通話をする。新型コロナウイルス(COVID-19)の…
ガーナ
牛久 晴香 「修理ができないほど、この地域は貧しいのか。」2010年のフィールドノートに、わたしが書いた文章だ。このころわたしはガーナ北部のボルガタンガ地方の村で住み込み調査をはじめたばかりだった。村を歩くと、あちこちで…
カメルーン
関野文子 熱帯雨林のキャンプでの夕食時、大きな声が響きわたった。私は、カメルーンに暮らす狩猟採集民バカの人たちを調査するために彼らとともに森のキャンプに滞在していた。その声の主は、バイさんという年配の男性だった。何かと思…
コンゴ民主共和国
山口 亮太 コンゴ民主共和国の農耕民であるボンガンドという人びとの村に滞在していたときのことである。僕は、調査助手のジャンマリーさんに付き添ってもらって、道路沿いから少し藪の中に入ったところにある畑の広さを測りに行った。…
ベナン
村津 蘭 ベナンの道を歩く多くの日本人は道端に落ちるゴミの多さが気になるようだ。同じ町に住んでいた日本人女性は「汚い、汚い」と道を歩く度に言っていた。確かに、買い物で使う黒いビニール袋や果汁が吸い尽くされたオレンジ、壊れ…
タンザニア
近藤 史 タンザニア南部ンジョンベ州の農村に通い続けて、かれこれ20年が経った。そのあいだに、彼の地では植林が盛んになり、はげ山の連なっていた丘陵が黒々とした森で覆われ、林業景気に沸いた。土壁に草葺き屋根の家々がみるみる…
タンザニア
溝内 克之 「検査の結果は、アメーバ赤痢。なにか変なもの食べたり飲んだりした?え、ムベゲ?街で買ったムベゲ。それが原因ね。街のムベゲは、キタナイからね。」 私を診察したタンザニア人医師は、日本人がバナナの酒ムベゲを飲んだ…
ボツワナ
丸山 淳子 「そいつが来たら、ワンメタラ!ワンメタラ!ってやるんだって」と、電話口に、父さんの大きな笑い声が響いた。ボツワナのなかでももっとも辺境とよばれるカラハリ砂漠のはずれに、私が長年フィールドにしているブッシュマン…
エチオピア
松原 加奈 日本でもエチオピアでも、働く人びとが浮足立つのはやはり仕事おわりだと思う。エチオピアの革靴工場で朝から調査をしていると、終業の時間が近づくにつれ、仕事の終わる高揚感が労働者全員から伝わってくる。今回は仕事とプ…