8月20日、JICAガーナ事務所の勉強会で、青年海外協力隊員の皆さんなど約25人を前に、「美容師にみる都市女性の経済活動:グローバリゼーションの中における零細企業の取り組み」という題で、講演をさせていただきました。
ガーナは世界で最も多くのJICAボランティアを受け入れている国のひとつです。現在は約90人の方々がガーナ各地で、理数科教師や村落開発普及員など、さまざまな職種で活動をされています。今回の勉強会では、隊員さんが職種ごとに4つの分科会に分かれ、専門家の方々などの講演を受けられました。私の分科会に集まってくださったのは、プログラムオフィサー、行政サービス、青少年活動、統計、柔道、PCインストラクターなど、さまざまな職種の隊員さんです。
講演では、ガーナの首都アクラで急増した美容師業の展開について、「女性が働く」ということの社会経済的な背景や、若い女性にとっての美容師業の魅力、ビジネス競争を生き抜くためのさまざまな取り組みや、美容師組合の活動などを中心にお話をさせていただきました。その後、協力隊員の皆さんに自己紹介や感想、質問などを述べてもらい、皆さんに共通しそうな関心事項をテーマに、さらに対話をしていきました。
活動内容も任地もさまざまな皆さんですが、同じ現代ガーナの話として、自分たちの活動と照らし合わせながら聞いてくださったようです。講演後には、「美容師の女性たちによる取り組みに、今後の活動へのヒントが得られた」「ガーナの人たちがあまり働かないように思えて、少しあきらめかけていたけれど、もう一度働きかけてみようという気になった」などの声があがりました。またさらに、「どうしたら配属先の方々にやる気を持ってもらえるか」「調査はどんなふうに行ったらよいか」といった点についても、話が展開していきました。
それぞれの配属先で、言葉も文化もことなる人びとを相手に、手探りながらも奮闘されている隊員の皆さんの姿に、私自身も大きなパワーをもらった気がします。これを機会に、さらに学びあいをさせていただくことができればと思います。熱心に耳を傾けてくださった協力隊員の皆さんや、ファシリテーションをしてくださったボランティア調整員の皆さん、どうもありがとうございました。
(写真:JICAガーナ事務所提供)