「アフリカの言葉にふれよう」(2008年10月4日)
10月4日(土)のアフリカ理解講座第2回は「アフリカの言葉にふれよう」と題して、アフリカの言語の多様性を伝える講座になりました。以下のような構成で4人の講師がアフリカ各地の言語を紹介しました。
- アフリカの言語状況(梶茂樹:京都大学教授)
- スワヒリ語(藤本麻里子:アフリック・アフリカ会員)
- アムハラ語(ディル・テショメ・シャレカ:京都大学大学院生)
- グイ語(丸山淳子:アフリック・アフリカ会員)
- 太鼓をつかったコミュニケーション(梶茂樹)
まずはアフリカ大陸全体でどのくらいの数の言語が話されているか、それらはおおまかにどのように分類できるかという全般的な解説をしました。その後、東アフリカのスワヒリ語、エチオピアのアムハラ語、南部アフリカのブッシュマンが話すグイ語、太鼓の音の高低でメッセージを伝達するトーキングドラムの紹介と続きました。各言語での挨拶、会話例の紹介に加えて、それぞれの言語の社会のなかでの位置づけも解説することで、アフリカに対する関心や興味を深めてもらうことを目指しました。カンガに書かれたスワヒリ語の格言を紹介する、アムハラ文字で参加者の名前を書く、現地の映像を通してグイ語話者の会話中のクリック音を聞いてもらう、太鼓の音の高低で日本語の会話を表現し、内容を想像してもらうなど、様々な方面から言語にアプローチできるよう工夫を凝らしました。
1時間半の講座時間にしては、すこし盛りだくさんでしたが、言語学を専門とされる梶先生と、エチオピアからの留学生ディルさんも講師にお招きした結果、広くアフリカ言語を理解してもらえたようです。参加者は27名、若い方も年配の方もいらしていて、バラエティあふれる受講生たちでした。講義のあとも、個別に話を聞こうとする方々が残って、いろいろと交流が深まったこともよかったと思います。「文字を介さなくても表現の幅は広いと思った。」「(アフリカは)とんでもなく奥の深い地域だと思った」といった感想もあり、これを機にアフリカの言語により一層関心をもっていただけたようです。