第70回アフリカ先生報告 第2回アフリカ子ども学を語る会・第3回中部子ども学研究会共同企画:働くことを通じた学び(2012年10月6日)

織田 雪世

10月6日、中部学院大学で開催された「第2回アフリカ子ども学を語る会」と「第3回中部子ども学研究会」の共催研究会で、約30人の研究者・学生・一般の方々を前にお話をさせて頂きました。今回のテーマは「働くことを通じた学び」です。

私は「『自分の将来を助けるために』?ガーナ都市部のヘアサロンにおける徒弟修行」という題で、ガーナの首都アクラにおける美容師見習を取り上げ、多くの若い女性が美容師見習に入門する背景や学びの技術的・非技術的側面、見習たちを取り巻く世界についてお話ししました。

研究会ではこのほか、中部学院大学の竹之下先生による趣旨説明に加えて、名古屋大学の山田肖子先生がガーナ中部のクマシ市における自動車機械工の徒弟による「渡り」と技能形成、同大学のクリスチャン・サメン・オチアさんがご自身のコンゴにおける子ども時代について発表されました。

働く中でさまざまなことを学んだり、「学ぶ」ことと「働く」こととの間を容易に行き来したりするアフリカの若者たちの事例を議論するなかで、「学ぶ」時期と「働く」時期とが明確に分かれがちな日本の社会について、参加者の皆さんとともに考えることができました。