第15回アフリカ先生(2006年度兵庫県立西宮今津高校)の「植物の使い方 -タンザニアの人びとのバオバブ利用」を受講した生徒さんたちから感想をいただきましたので、いくつかご紹介します。
Aさん
「バオバブ」のことは初めて聞いた。バオバブの利用や加工例を聞いてすごく驚いた。特に、ほうきや酒をこす袋は手作りと思えないほど素晴らしくて、とても技術があると思った。ひとつの植物でたくさんの利用法があり、それも身近な資源を工夫して利用している。それはとても知恵があると思った。「物がないことは貧しいことか?」という問いに対して私も、文化や知恵があるんだと思うし、私たちと生活は違うからこそ思いつくようなこともあるんだと思った。
Bさん
ひとつの大木からこんなに多くのものが作れるなんてすごいなぁと思いました。星の王子さまは何回か読んだけれど(バオバブが)そこまでデカいとも思いませんでした。ジュースは米のとぎ汁のようなにおいでしたが、私はおいしいのでは?と思いました(ただしノドがえぐくなりますが)。実を煮てえぐみを抜いたら日本人も飲めそうです。ヒモはかつおぶしっぽい匂いがしましたが、アフリカの匂いってこんなのかなぁと思いました。ものの大切さをアフリカの人はよーく知っているんだろうなぁとも思います。
Cさん
作られたほうきの1本1本は思ってたより太かった。もっと細いと思っていた。(酒を)こす袋は、1本1本きれいにあまれてて、素晴らしいと思った。バオバブ1種でこんなにも、いろいろなものが作れているので、ものがないということ≠貧しいことだと思う。物も使い方によれば、大げさにいえば百通りできると思うので、1つの大きな財産は、小さな多くの物と同じだと思う。だから1つのものを大切にしていきたい。
Dさん
今日の講義では1つの植物からたくさん使い方を考えるタンザニアの人々の話を聞いたけれども正直すごく感心した。バオバブジュースを飲む時感じた事は、においがある意味すごく気になった。臭い訳ではないのだけれど粉っぽいにおいがした。味は少しすっぱかったけどおいしかった。他にもほうきなどもすごいできばえだった。今日学んだことは自分達の価値観を向こうの人に押し付けてはいけないということがわかった。向こうには米がないからかわいそうとかジュースがないからかわいそうというのはかえって失礼であることがわかった。彼らにとってバオバブは大切な物だから。生物の勉強としてもバオバブは個人的に一度見てみたいと最後に思った。
Eさん
今日、飲ませてもらったバオバブジュースは、あんまり日本人の口に合わないと思った。それでも。地元の人たちにとってはおいしいジュースなんだと思うと、ますます国の文化の違いは大きいと思った。バオバブの樹皮から作った袋を見せてもらったけど、本当にすごかった。しっかりしていて手でやったと思えないほどきれいだった。私たち日本人から見るとそういう国々の人々の生活はあり得ないかもしれないけど、そこの国の人は人で、自分たちの伝統的なものをしっかり引き継ぎ、発展させていってるんだと思った。ものがないとかそういうことで国の価値は決まらないと思う。
Fさん
タンザニアの人々は物はなくても身近な物を使って自分たちで作り出して生活している。私たちはあり余る商品のなかから必要な物を買い生活している。一見自分たちで作っている彼らが貧しいように思える。けど、お金がないから物が買えないのは貧しいとは思わない。