第76回アフリカ先生「奈良県三郷町立三郷中学校」報告(2013年12月12日)

八塚春名

奈良県三郷町立三郷中学校の先生から、三郷中学校の生徒さんとアフリカの中学生とのあいだで手紙のやりとりをしたいというご相談を受けました。そして、三郷中学校の3年生とタンザニアのファルクワ中学校の生徒さんたちとの英語による手紙のやりとりが実現しました。

タンザニアから帰国した後、ファルクワ中学校から預かってきた手紙、タンザニアやファルクワ村の暮らしについて簡単にまとめたファイルとファルクワ中学校の生徒さんたちの写真をお送りしました。そして12月12日に三郷中学校にてアフリカ先生をする機会をいただきました。三郷中学校では、ファルクワ中学校からの返事を図書室前の廊下にきれいに掲示してくれていました。

ファルクワ村の暮らしについて写真や映像を交えて紹介をしました。また、日本と異なるタンザニアの教育制度について説明をした後に、ファルクワ中学校の紹介と、三郷中学校からの手紙を渡した時の反応や裏話などをお伝えしました。そして最後に、スワヒリ語の挨拶やスワヒリ語での手紙の書き方を簡単に学んでもらい私の話を終えました。生徒さんたちは、タンザニアの中学校では全国統一テストに合格しないと進級できない制度に、毎年が受験のようだとびっくりされていました。また、タンザニアは教育がとても進んでいるのかもしれないという感想もよせてくれました。

三郷中学校のみなさんは、ファルクワ中学校へ手作りのクリスマスカードを送る準備をしてくれていました。こんなふうに、日本とタンザニアの中学生たちがつながって、互いの距離が小さくなれば本当にうれしいです。

これまで10年ものあいだ、ファルクワ村にお世話になってきましたが、私の身近な人たちとのおしゃべりの場で日本の話をすることはあっても、多くの人に日本のことを伝えるような機会をもってきませんでした。しかし今回、タンザニアの次世代を担う子どもたちに日本の話を聞いてもらうことができ、こうした活動は日本の子どもたちにアフリカのことを知ってもらうことと同じくらい意味のあることなのかもしれないと感じました。奈良とファルクワという小さな2つの中学生がつながり、互いの暮らしに興味を持ってもらえる機会となれば、私が10年間お世話になってきたファルクワ村への小さな恩返しになったのかもしれません。

タンザニア、ファルクワ中学校でのアフリカ先生の様子はこちらからご覧ください!

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日本とアフリカに暮らす人びとが、それぞれの生き方や社会のあり方を見直すきっかけをつくるNPO法人「アフリック・アフリカ」です。