タンザニア、ファルクワ中学校訪問(2013年9月16日)

八塚春名

奈良県三郷町立三郷中学校の先生から、三郷中学校の生徒さんとアフリカの中学生とのあいだで手紙のやりとりをしたいというご相談を受けました。そして、三郷中学校の3年生とタンザニアのファルクワ中学校の生徒さんたちとの英語による手紙のやりとりが実現しました。

三郷中学校の生徒さんが書かれた100枚ほどのお手紙を、9月16日にタンザニアのファルクワ中学校に届けました。お手紙の内容は、自己紹介と日本の文化紹介でした。

ファルクワ中学校は、私が10年来お世話になっているファルクワ村に、2005年に開校した公立の中学校です。生徒も先生もまだまだ少なく規模は小さいですが、村の大人たちに支えられて、少しずつ成長してきた学校です。今回は、私からの提案で、手紙を渡すと同時に、日本のことを紹介する短い授業をやらせてもらうことになりました。

朝礼で校長先生が日本の中学生から手紙がきたことを生徒さんたちに伝え、手紙を配ってくれました。タンザニアの公用語はスワヒリ語で、英語にはまだ慣れない生徒ばかりですが、日本の中学生が書いた英語を必死に理解しようと、頑張って手紙を読んでくれました。

その後で教室に入り、日本の四季、食事、都市と田舎の暮らし、過疎高齢化や原発といった日本が抱える問題点などを中心にお話しました。タンザニアでも東日本大震災や福島の原発事故のことはしばしばラジオで伝えられています。みな、興味深く聞いてくれました。さらに、ひらがなを黒板に書いたり、日本から持ってきた新聞や文庫本を見せたりして日本語を紹介し、簡単な挨拶を覚えてもらいました。

そのあとに、三郷中学校の生徒さんへ、自己紹介とタンザニアの紹介と言った内容のお返事を書くことになりました。返事の冒頭には「こんにちは」と今習ったばかりのひらがなを書いてくれる生徒さんもいました。タンザニアの紹介では、キリマンジャロ山や野生動物といったタンザニアの自然、ウガリやキャッサバという食事、弓矢を使った狩りの様子、自分たちの制服など、多種多様な内容を伝えていました。

そして、私はそれらのお手紙を受け取り、確実に三郷中学校に届けますと約束をして授業を終えました。

奈良県三郷町立三郷中学校でのアフリカ先生の様子はこちらからご覧ください!

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日本とアフリカに暮らす人びとが、それぞれの生き方や社会のあり方を見直すきっかけをつくるNPO法人「アフリック・アフリカ」です。