第64回アフリカ先生報告 東京都板橋区立若木小学校 「ウガンダ・カンパラの学校生活とことばとおどり」(2011年11月21日(月)

大門 碧

1学期に授業をおこなった若木小学校の5年生75名のみなさんに、2回目の授業を実施しました。前回、授業の最後に若木小学校のみなさんには、ウガンダの首都カンパラのウィナーズ小学校(元ニュー・ステップ小学校)の生徒さんたちに向けて質問を書いてもらいました。その質問のこたえを、私は今年夏、ウィナーズ小学校を訪ねて聞いてきました。そこで、今回は、そのこたえをウィナーズ小学校のみなさんが実際に質問にこたえる様子や、休み時間や給食の様子などを撮影したビデオを見せながら、小学校を中心とした子どもたちの生活について話しました。後半は、カンパラで日常的に使用されているガンダ語での挨拶や、カンパラで人気のあるガンダ民族の伝統舞踊に挑戦してもらいました。

若木小学校のみなさんには宿題というかたちで授業の感想を書いてもらいました。ウィナーズ小学校では、停電がよくあること、筆箱の中身が短い鉛筆やこわれたペンだったこと、毎日お金を持っていかないと給食が食べられないこと(カンパラのどの学校もそうだという訳ではありません)などに驚き、日本の自分たちの生活が恵まれていると考えた生徒さんが多くいました。同時に、環境が違うものの、縄跳びやダンスをしている姿や男女が仲良く遊んでいたことが印象に残ったのか、「楽しそうだ」「行ってみたい」という気持ちを持った生徒さんもいました。

授業の一番の盛り上がりは、ウィナーズ小学校の子どもたちがけん玉に挑戦しているビデオを見たときでした。若木小学校ではけん玉が盛んにおこなわれており、前回の授業では、けん玉が特に得意な子の技をビデオで撮影し、むこうの子どもたちに見せようと計画しました。残念ながら、停電のためにビデオを見せることはできませんでしたが、けん玉を実際に渡してウィナーズ小学校の生徒たちに挑戦してもらったのです。かれらのうちの2人が何度も挑戦し続け、ついにはほかのみんなが見ている中で大皿に乗せ、さらに手を返して小皿に乗せることに成功したのです。この様子をビデオで見せたとき、ウィナーズ小学校の子供たちが盛り上がったのと同じように若木小学校のみなさんが手をたたいて感嘆の声をあげました。感想でもビデオを見ているときに「思わず心の中で「がんばれ〜がんばれ〜」と応援してしまいました」と書いた生徒さんがいました。遠く環境の異なるカンパラと東京でそれぞれ生活している子どもたち同士が一瞬同じ場所にいる気がしました。今度は、カンパラにこの若木小学校の授業のことを報告しに行こうと思います。

最後になりましたが、2回も貴重な機会をいただいたこと、若木小学校のみなさんに感謝を申し上げたいとおもいます。ありがとうございました。

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日本とアフリカに暮らす人びとが、それぞれの生き方や社会のあり方を見直すきっかけをつくるNPO法人「アフリック・アフリカ」です。