エッセイ集「アフリカで育つ」発行記念交流会(2010年4月26日)

藤本 麻里子

4月26日(月)に京都市下京区のひと・まち交流館において、エッセイ集『アフリカで育つ』発行記念交流会を開催しました。アフリック・アフリカのメンバーから4名が参加し、京都府内で子どもの成長や学びについて様々な活動を展開されている団体の方々と情報交換の場を持ちました。NPO法人京田辺シュタイナー学校、京都子どもセンター、一般財団法人地域公共人材開発機構からそれぞれ2名ずつの職員さんにご参加いただくことができました。

まずは新たに発行したエッセイ集『アフリカで育つ』の紹介をさせていただき、随時質問などにもお答えしながらお話しました。説明には、アフリック・アフリカで製作したアフリカ各地の写真を収録したミニアルバムや、東アフリカで子どもをおんぶする際などに広く利用されているカンガと呼ばれる布、南部アフリカのブッシュマンと呼ばれる人々がだちょうの卵の殻を用いて作る赤ちゃんの前掛けなど、アフリカ各地の子育てに登場する小物を手に取っていただきながら、和やかな雰囲気で進めました。

アフリック・アフリカとしては、日本の子どもや子育てに関わる教育現場の方々のためにこのエッセイ集『アフリカで育つ』を今後どのように活用していけるか、どうすれば一人でも多くの子どもたちや子育て中のお父さん、お母さんに『アフリカで育つ』を手にとっていただけるかなどについて、各団体の方々から有意義な情報をたくさんいただきました。

参加したアフリック・アフリカの4人のメンバーのうち1名は、10ヶ月の赤ちゃんを連れての参加となりましたが、日本の子どもを取り巻く困難な状況や、その背景にどんな問題があるかをまさに当事者として聞かせていただくことができました。この赤ちゃんの存在は、その笑顔や愛らしいしぐさで交流会の場を和ませてくれると同時に、この子のように日本で生まれた子どもたちが伸び伸びと育つために、今何が求められているのかということが切実な問題であると実感させてもくれました。また、アフリックが日本で行う活動が、そのような日本の子どもを取り巻く多くの問題の改善にむけて、どのような意味を持ち得るのかということを考える、とてもよい機会になりました。

今回の交流会でアフリック・アフリカとバラエティ豊かな活動をされている皆さんとが出会い、対話したことが今後具体的な形で実を結ぶ、あるいは新たな出会いの場につながることを願っています。

ABOUTこの記事をかいた人

日本とアフリカに暮らす人びとが、それぞれの生き方や社会のあり方を見直すきっかけをつくるNPO法人「アフリック・アフリカ」です。