第82回アフリカ先生「第14回ザンビア国際協力塾」報告

「創造するアフリカ農民—フィールド(現場)からの学びを伝える課題に向き合う」

村尾 るみこ

9月4日、JICAザンビア会議室にて、JICA関係者および企業、大使館の方々の自主勉強会「ザンビア国際協力塾」が開催され、そこでザンビアおよびアンゴラでの調査研究から見出したアフリカ農民の現状について報告しました。40人余りの方に参加していただきました。

アフリカ研究でも国際協力の現場でも、ザンビアをはじめアフリカ農民や農村については楽観論・悲観論双方が入り乱れて変化している現状があります。報告ではその双方のはざまで生きるザンビアやアンゴラ農民/難民の現状にある創造性や、それを見出す方法論としての長期フィールドワークでの試行錯誤についてお話しました。

議論の中心になったのは、村で長期調査をするときの困難やその克服、ザンビア農民の変化がおこるきっかけやそれを捉える視点、生業基盤たる現地の農業を続ける農民にとっての意義などでした。どれも一言での返答ができないものばかりですが、私が普段何気なく感じる現場の「複雑性/多様性」に対して、国際協力に携わる方も企業の方もさまざまな形でアプローチしようとしていることが強く印象に残りました。

また、ザンビアで調査を開始して以来お付き合いいただいた関係者の方とも再会することができ、ザンビアでの日本の人びとによる活動の蓄積の意義についても深く考えさせられる機会となりました。

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日本とアフリカに暮らす人びとが、それぞれの生き方や社会のあり方を見直すきっかけをつくるNPO法人「アフリック・アフリカ」です。