第17回アフリカ先生(石神井公園区民交流センター/東京都練馬区)報告

「ゴミで砂漠に畑をーアフリカ農民の知恵」

近藤 史

2006年11月23日に東京都練馬区の石神井公園区民交流センターでおこなわれた「ひとつしかない地球・子ども広場」(東京ラボ・テューターの会西部地区研究会主催、練馬区教育委員会後援)において、アフリカ先生の講義(タイトル:ゴミで砂漠に畑をーアフリカ農民の知恵)をおこないました。参加者は正確に数えていませんが、小・中学生20名程度、高校・大学生10名程度、一般の大人(小学生の保護者を含む)30名程度だったと思います。

はじめに、西アフリカ・ニジェールの自然環境と砂漠化の問題について概説し、サヘルに住む農耕民ハウサの人々の生活を紹介しました。その後、ハウサによる砂漠化の捉え方とそれへの対処方法(畑にゴミを投入してシロアリを集め、その働きによって劣化した土壌を改良する様子)を紹介しました。最後に、物質循環という視点で考えると、農村における砂漠化と都市におけるゴミ問題が表裏一体であることを説明しました。

話の途中で、アフリカを身近に感じながら聞いてもらえるように、アフリカで食されているハイビスカスのお茶とバオバブの実を味見してもらいました。砂糖たっぷりの真っ赤なお茶は好評でしたが、バオバブの実は「種ばっかり」、味もう〜ん・・・いまひとつ、という感じでした。高校生達がお茶を配ったり色々なお手伝いをしてくれて、とても助かりました。

会場では、参加者から多数の質問や意見をいただきました。小学生には少し難しい内容だったかな、と思っていましたが、素朴ながらも鋭い質問や意見がいくつも飛び出してきて驚かされました。今後、子どもたちにアフリカの話をする機会が増えたら、私達がアフリカについて考える視野も広がり、もっと面白くなりそうです。

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日本とアフリカに暮らす人びとが、それぞれの生き方や社会のあり方を見直すきっかけをつくるNPO法人「アフリック・アフリカ」です。