第5回のアフリカ先生は、2005年11月24日に大阪府立住吉高等学校にて行いました。
タンザニア農村での生活
私が今回訪れた大阪府立住吉高校では、「総合的な学習の時間」の一環として、学外からさまざまな分野で活動している講師が招かれ、それぞれの分野についての講義をする授業時間が設けられています。講義は分科会形式で実施され、生徒は自由に講義を選択できるようになっています。
住吉高校は一年次から進路希望別にクラスが分けられ、文系の国際学科と理系の総合学科の2科があります。私はその総合学科のクラスのうち、私の講義を選択した22名を対象に、タンザニア南部の農村に滞在した経験にもとづいて話題を提供しました。
報道でよく伝えられるHIVの蔓延、飢餓や紛争といったアフリカのネガティブなイメージを少しでも和らげ、アフリカの農村というものを、一般に考えられているよりは身近に感じてもらえるよう、農村社会に住む人々の日常生活をとりまく出来事を中心に話しを進めました。気候、文化、習慣の違いや日本では考えられないようなエピソードを紹介する一方で、そこに住む人々のおおらかさ、また、食生活にも「豊かな」側面があることなども強調し、アフリカに対してバランスのとれた視点を持つことの重要性を提起しました。
最後に、同地で青年海外協力隊員として取り組んでいた村落開発の活動の経験についてや、現在大学院での研究と当NPOでの活動の関連も簡単に紹介して終わりました。