料理名(日・英・現地語)
セレンゲティ風チーズケーキ(日本語)
elitabeta(イコマ語)
食されている国や地域
タンザニア・セレンゲティ
この料理って?
セレンゲティの農村の伝統的なお菓子です。牛乳を分離させて作る、手作りのバターを使います。見かけはケーキらしくないですが、味はまさにチーズケーキ!材料がそろうタイミングがあわなかったり、手間がかかるので、おばあちゃんが「今なら作れる」と思う、特別な時にだけ作ってくれます。めったに食べられない「幻のおばあちゃんの味」です。
材料(8人分)
- 生クリーム2カップ
- ソルガム粉2カップ
- 砂糖1/2カップ
*生クリームは、現地では、生乳を分離させた「バター」と「乳清」を1カップずつ使う。
*ソルガムは、日本語ではモロコシとも呼ばれる。トウモロコシの仲間で小豆のような色の穀物。なければトウモロコシ粉でもよい。
調理手順
1) 現地では、牛乳からバターを作るところから始める。牛からしぼった生乳3リットルを静置しておく。6時間ほどたった後、上に浮いて来た乳脂肪を多く含んだ濃厚な液体(生クリーム)をひょうたんに入れ、根気強くふり続ける。1時間ほどふり続けると、バターと乳清(ホエー)に分離する。
2) 1)のバターの部分1カップを鍋に入れて弱火にかける。
3) バターがだいたい溶けたら、ソルガム粉の半量を入れてよくまぜる。
4) 乳清1カップを加え、さらによくまぜる。
5) 残りのソルガム粉と砂糖を入れ、よく練る。1分ほど練ったら、1分ほど放置して蒸らす。練っては蒸らす、を3回ほど繰り返す。
6) おもち程度の固さになり粉っぽさがなくなったらできあがり。
フィールドメモ
このお菓子は、現地では「エリタベタ」と呼ばれています。私がエリタベタを初めて食べたのは、セレンゲティの村に通いはじめてから、なんと3年もたってからのことでした!それだけ、めったに作ることない、貴重なお菓子なのです。おばあちゃんがひょうたんを振りはじめると、孫たちはわくわくして待っています。
おばあちゃん、味見させて!
紹介者:岩井雪乃