第99回アフリカ先生報告(JICA地球ひろば市ヶ谷、2019年4月7日)

「ティンガティンガからタンザニアを知る」

井上 真悠子

4月7日(日)、東京のJICA地球ひろば市ヶ谷にて「アフリカ理解講座 ものづくりとアート&ファッション2019 体験ワークショップ」(主催:アフリカ理解プロジェクト)と題したティンガティンガ教室をおこないました。中学生からシニア世代まで、あわせて20名にご参加いただきました。

©2019アフリカ理解プロジェクト

まず前半の20分程度、動画やスライドを使ってティンガティンガの概略を説明しました。ティンガティンガの歴史や、どこでどんな人たちがティンガティンガを描いているのかといった話をした後、参加者の皆さまに2時間程度各自ティンガティンガを描いていただきました。タンザニアでティンガティンガを描いている画家さんたちの作業風景の動画を見ながら、タンザニアの画家さんたちと同じように外壁塗装用ペンキを使い、丸筆と平筆を使い分けながらグラデーションや繊細な模様を描いていきます。

©2019アフリカ理解プロジェクト

今回は全員に同じカバのシルエットを描いたベースをお渡ししたのですが、それぞれ背景や表情を工夫したり、色合いを考えたりと、個性あふれるティンガティンガができあがりました。

ご参加いただいた方々からは、「ティンガティンガは色あざやかで大好きでしたが、自分がいざ挑戦するとその色あざやかさやぼかし、模様を出すのがむずかしかった」「ティンガティンガについて知らなかったので、新しい知識を体験を通じて知ることが出来て素晴らしい企画だった」「とても楽しかった。自分ではなかなか道具をそろえられないのでワークショップはありがたい」「ザンジバルのティンガティンガ職人の謎がとけました」といった感想をいただきました。今回はいつも以上にティンガティンガの歴史や社会的背景について説明する時間をいただけたので、よりタンザニアのティンガティンガ画家さんたちに興味を持っていただけたのではないかと思っています。「この絵、いいな」と思ったその絵を描いているのはどんな人なのか、どういったルートで売られてきたものなのか、一枚の絵のうしろにある人々の存在にも関心を持っていただけたら嬉しいです。