髪結い・仕立ての国家試験ってどんなもの?

先月、ソコニイルカ・プロジェクトの見習い生4人が無事、髪結い・仕立ての国家試験に受かりました。試験はどんなものなのでしょうか?ご紹介します。

ベナンでは毎年2回、髪結い・仕立て等の手仕事の試験が行われ、今回は今年初めての試験でした。時期ははっきりと決まっておらず、「国が告知した時」だそうです。NGOのあるアラダ市では、今回204人の見習い生が4つの会場で試験を受けたそうです。朝8時30分過ぎに市長が挨拶した後、9時には試験が始まります。各々が学んだ仕立て・髪結いごとに、課題が与えられます。私たちの見習い生が与えられたものは、仕立ては真っすぐのスカート、髪結いは「つけ毛と髪をぺったりと寝かしつける髪型の半々」でした。髪型についてはイメージが湧かないと思いますので、写真をご覧ください。日本では中々見ない髪型ですが、ベナンでは割と一般的です。日本の理髪店や美容院での技術は切ることや染めることがメインですが、ベナンの技術は編むこと、つけ毛をつけること、なでつけることです。ユニークでおしゃれな髪型ですね!課題が与えられた後、仕立ての見習い生はミシン台に向かい、髪結いの見習い生は事前にお願いして一緒に来てもらっていたモデルのもとに向かい、作業に入ります。試験は16時に終わるので一日がかりです。試験が終わったあと、見習い生たちは疲労を表情にじませつつも、やり切って充実した様子で会場から出てきました。

写真1:見習い生フランスワーズが作った課題の髪型

 

写真2:見習い生ソニアが作った課題の髪型。

 

写真3:試験が終わった見習い生。左、フランスワーズ、右ソニア

 

写真4:試験が終わった見習い生。左:エミリアン、右:ユニス

 試験日は特別な日なので、見習い生たちは髪型も服もおめかしして、受験していました。仕立ての受験をしたエミリアン、ユニスは課題は難しくなかったよ、とコメントしていました。課題は単純なスカートだったようですが、ベナンの仕立屋は、型紙を使わずに布を切って縫うので、型紙に慣れた日本人からしたらとても難しく見えます。もちろん、ベナン人からしたら型紙を使う方が難しいのでしょうが・・・。

ベナンでは、写真は真顔で写るものなので、みんな真剣な顔をしていますが、実際は終わった後ほっとにこやかな表情でした。見習い生たち、合格おめでとう!3年以上の長い訓練期間、お疲れさまでした!