メンバーの現場訪問

 

10月、ソコニイルカ・プロジェクトのメンバー村津が現地NGOミドフィを訪ねました。訪問するといつも見習い生たちが歌を歌いながら水をくれ、踊りをみせてくれます。これをされるといかにもパトロンという気分になるので、実は余り居心地がよくないのですが、客人をもてなすのも一つの文化ではあるし、少女たちも楽しんでいるようなので、ありがたく見させてもらうことにしています。

その後、現地スタッフのロジェ、仕立て屋や髪結いのパトロン、少女たちから近況報告を受けました。最近は、問題なく訓練に取り組めている様子。これまで、髪結いのパトロンのところには、中々お客さんが来ていないという問題がありましたが、最近は少しお客さんが増えてきたという嬉しい報告も。理由はよくわかないらしいのですが、前にいた見習い生の態度が余りに悪いので敬遠されていたところ、最近は真面目な見習い生が増えたので来始めたのではないか、と言っていました。お客さんが来ると見習い生の勉強の機会が増えるので、どんどん増えてくれることを願っています。

見習い生からは、揃いの制服がぼろぼろになってきて、穴なども空いているため、新しい制服が欲しいという要望がありました。制服は必需品のため、快諾しました。

また、スタッフのロジェがいない時に訪問して、活動やロジェの働きに問題がないかも、見習生から聞き取りました。スタッフがいる時に話を聞くだけでは、分からないこともあると考えたからです。しかし、パトロンも、見習い生も、スタッフは毎日様子を見に来てくれるし親切だと報告していたため、とりあえず安心しました。

NGOの運営費である(家賃)収入についても確認しました。ここしばらく、長屋の部屋の賃借人が出ていき2部屋空いている状態が続いていたのですが、先月ロジェが不動産屋の友達にお願いして入居者を紹介してもらったため、8部屋全部埋まっていました。賃貸の収入がNGOの活動費なので、賃借人が見つかり少し安心しました。こちらの不動産屋は、紹介から取り立てまで実施し、賃貸収入の10%を得るシステムなのですが、友達のよしみで無料で紹介してもらったとのこと。ありがたいことです。

活動については、アフリック・アフリカのプロジェクト支援費の10万円を渡しました。そして、①暴力を受けた女性の治療費、②脆弱な状態にいる女性への貸付の拡大費用、③啓発活動費に使うことを確認しました。

①については、市の福祉センターからの連絡を受けて実施しているものなので、福祉センターとの連携をきちんととっておくことが重要だとスタッフと話し合いました。福祉センターは職員が転勤で2,3年ごとに入れ替わるため、密に連携をとるために、1か月に1回はスタッフがセンターに向かい挨拶に行くことを決めました。

②については、少なくとも3人の女性の候補者とその状況について、プロジェクトメンバーに報告、相談してもらい、進めることにしました。

③の啓発活動はスタッフのロジェの発案です。彼が現場で女性たちと話し合った時、女性の権利についての認識と、家庭内で何か問題があった時の対処方法への認識が薄いために、暴力を振るわれたりしても手段を講じることができていないという問題があると感じたそうです。これについては、専門である福祉センターの職員にNGOスタッフが相談し、どのような啓発活動が可能かについて話し合いながら進めることになりました。

また、NGOの活動費を少しでも増やすために、新たな収入向上の策も考えました。スタッフとは様々な議論をし、NGOの建物の道路に面した小さな部屋は、これまで中々借りる人がいなかったので、このスペースを使って、穀物の商売をするのはどうかという話になりました。とうもろこしや、トウジンビエやソルガムなどの穀物を、価格が安い収穫期に多く仕入れ、価格が上がる時期まで待って売ることで、利益を見込むというものでした。これであれば、リスクも少なそうで、すぐに始められそうです。これまでのNGOへの寄付金10万円を使って、まずは実験的に始めてみることにしました。

運営についても少し変化がありました。滞在中に、現地アラダと日本メンバーでZoom会議をしました。プロジェクトメンバーのいる日本とウガンダとベナンの通信になりました。以前はアラダは通信が弱かったのですが、最近段々強化され、Zoom会議でも問題がないことがわかりました。それによって、初めてプロジェクトメンバーが、現地スタッフロジェと直接話すことができました。プロジェクトメンバーはスタッフの苦労や思いを知ることができ、一方ロジェはプロジェクトメンバーが毎月どのように運営について話し合っているかを知ることができました。これまでは現地スタッフとのやりとりはMessengerのグループがメインでしたが、今後はもう少し直接的なやりとりが可能になりそうです。より現場に寄り添いながら活動を進めていけるように、対話の方法も見直しながら運営していければと考えています。

以上、現場から報告でした。

 

仕立て屋の見習いの様子。キラキラした小さな石を、黒い首回りのところ一帯に見習い生4人がかりで、一つ一つ並べていました。こちらでは、こうしたキラキラをつけた服をよく見るのですが、まさか全部手作業でつけているとは思っていませんでした。仕立て屋さんにとって、見習い生の存在は必須であることがよくわかります。