暴力を受けた女性への治療補助をはじめました 

 

 家庭内で暴力にさらされる女性は、ベナンにも多くいます。アラダ市の福祉センターによると、昨年は87人の女性たちが、配偶者などから暴力を振るわれて福祉センターに助けを求めたそうです。身体的なものだけが暴力とは限りませんが、病院で治療が必要になった場合、国民健康保険などがないベナンでは、女性たちの経済的・社会的立場が一気に悪化します。病院に行けず、後遺症が残る場合もあります。そこで、アフリック・アフリカからの支援金を利用して、こうした女性たちを支援することにしました。 

 治療が必要で、かつ金銭的に支払いが難しい女性が福祉センターに来た際、福祉センターNGOに連絡をしNGOスタッフが病院に付き添う形です。 

 6月に15歳の少女が村の大工の男性に性的暴力を受けという連絡が来ました少女が解放され両親の元に戻り、両親が警察と福祉センターに連れて来たのです。NGOスタッフは、少女が両親と病院に行き手当を受け、法的手続きのために医療証明をもらうのに付き添いました。7,900CFAフラン(約1,580円)の注射と薬代と、6,400CFAフラン(約1,280円)の病院への交通費を支援しました。 

 加害男性は、警察に捉えられ留置所に入れられていますが、まだ裁判がいつ開かれるかはわかっていません。少女は村で加害男性の妻から、裁判をしないように脅迫などを受けるなどしたため、親戚を頼って違う町に身を寄せざるを得ない状況のようです。性被害だけでも凄惨なことですが、二次被害、三次被害が起こらないように、祈りたいと思います。