職業訓練所で学ぶ少女たち:ユニスの場合

 

ユニスは、恥ずかしがり屋で大人しい印象の少女です。一度、スタッフのロジェがユニスがどうも弱っているように見えるのでどうしたのかと聞くと、施設のかまどが壊れ、昼ご飯を調理できず食べていないことがわかったことがあります。他の子ならすぐにスタッフに言うようなことも、色々と慮ってなかなか伝えられないような内気なところがある少女です。

ユニスは幼い時に父親を亡くしています。母親には精神的な問題があり、ユニスが学校に行っているころは町を徘徊していたそうですが、今はどこにいるのかわからないそうです。ユニスはアラダ市に暮らすオバの元に引き取られています。しかしオバは夫を亡くしており、厚揚げ(大豆を煮て絞り揚げたもの。大豆のチーズと呼ばれている)を作って売っており、決して裕福ではありません。小学校には校長先生の計らいで無料で通っていましたが、家の様々な状況もあり学校の授業についていけずやめました。今は、自分で仕立屋を開き、自立した生活を営みたいと夢見ています。

この写真は昨年、他の仕立屋に行きテストをしてもらった時のものです。ユニスが自分で着る服を仕立て、いつもと違う仕立屋の主人に進度を確認をしてもらいました。その時は袖の長さに失敗して落ち込んでいましたが、今はずいぶん上達した様子です。今年12月の最終試験にはぜひ受かりたいと意気込んでいます。ユニスは家で出産されていたために出生届が提出されていないままでしたが、試験を受けるために出生届の作成をし、試験準備を少しずつ進めています。