第3話「青空と夕日、風のサバンナ」(2006年2月5日)

安田 章人

茶話会「アフリカ小話」の最終回、第3話「青空と夕日、風のサバンナ」では、「カメルーンにおけるスポーツハンティングの現状と野生動物保護」について話しました。

多くの人は「サバンナ」と聞くと、「東アフリカ(ケニア・タンザニア)・サファリツアー・エコツーリズム・ゾウ・キリンなどなど」を思い浮かべると思います。しかし、今回の小話では、熱帯雨林のイメージが強い、中央アフリカのカメルーン北部に広がるサバンナを舞台に、スポーツハンティングとその地域に住む農耕民の人びとの生活について話すことで、それまで参加者のみなさんが持っていた「サバンナ」像に対して刺激を与えることが出来ました。

具体的には、
㈰カメルーンには、南は熱帯雨林から北はサバンナまで多様な植生と気候が広がっている。
㈪北部のサバンナ地域では、古くからスポーツハンティングが行われている。
㈫スポーツハンティングは現地の観光の柱であり、この「動物を獲ること」は「動物を護ること」の資金源にもなっている。
などについて話しました。

参加者は、タイトルの「サバンナ」という文字にひかれ、一度はアフリカに行ってみたいと思っている人や、野生動物・自然保護に関心を持っている人が集まってくださいました。みなさんからは、「知らないことがたくさんあった」、「野生動物保護といっても簡単なことじゃないんだな」、「実際にアフリカに訪れた人の話を聞けて勉強になった」などの感想をいただきました。また、蛇足ながらも、話の前半は私のボランティア経験について話したところ、聞きにきてくれていた2人の高校生を筆頭に、「アフリカに行かせてもらえるボランティア団体ってありますか?」「病気は大丈夫ですか?」などの質問をいただきました。予定されていた時間の終了後も、ボランティア関係の本や写真を交えて、話が弾みました。「来てよかった」と言ってくださったことが何よりも嬉しく、参加者のみなさんに少しでも新しいアフリカのイメージを創る刺激を与えることができたと思います。

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日本とアフリカに暮らす人びとが、それぞれの生き方や社会のあり方を見直すきっかけをつくるNPO法人「アフリック・アフリカ」です。