コントンムリ・シチュー

料理名(日・英・現地語)

コントンムリ・シチュー
Palaver Sauce(英語)
Kontonmre Frɔeɛ(チュイ語)

食されている国や地域

ガーナ南部地方

この料理って?

ガーナ南部の人気料理アンペシ(料理用バナナであるプランテーン・バナナを茹でたものやヤムイモに、シチューを添えて食べる料理)と一緒に食べる、水分の少ないシチューです。コントンムリ(下記参照)の緑にアグシ(下記参照)の白とパーム油のオレンジ色、そしてモモニとパーム油、燻製魚の複雑な香りが、蠱惑的なまでに食欲を誘います。

材料(2人分)

  • コントンムリ1束
  • タマネギ1個
  • トマト4個
  • マグロ燻製1/4尾(25cm × 10cm程度)
  • ショウガ 3かけ
  • ニンニク4かけ
  • 青トウガラシ10個
  • モモニ2cm × 3cm程度
  • アグシ適宜
  • パーム油250ml

*コントンムリはココヤムというサトイモに似た植物の葉で、ホウレンソウでも代用できます。タマネギは、ここでは小ぶりの赤タマネギ、トマトは小ぶりの卵型のものを使っています。青トウガラシはガーナでパプシト(kpakpo shito)と呼ばれる、小ぶりで丸い形をした、辛味が弱く香りのある品種です。モモニはナマズの一種を塩漬けにして発酵させたもので、魚醤でも代用できるかもしれません。アグシはメロンやスイカに似たウリ科植物の種子で、脂肪やタンパク質が豊富だといわれています。溶き卵でも代用できます。

調理手順

1)コントンムリとタマネギを5mm幅に切る。トマトはざく切り、モモニは洗っておく。
2)ショウガ、ニンニク、青トウガラシを一緒にすり鉢ですってペースト状にする。
3)アグシに水少々、塩少々を加え、すり鉢ですってペースト状にする。
4)1.のコントンムリを鍋に入れて水スプーン1杯を加え、蒸す。
5)別の鍋にパーム油少々を入れて少し熱し、1.のモモニを加えて軽く混ぜる。
6)5.に1.のタマネギを加える。
7)6.に2.を加える。
8)マグロの燻製を洗って骨を取る。手で一口大に分け、7.に加えて蓋し、しばらく蒸す。
9)8に1.のトマトを加えてしばらく煮る。
10)9.に3.をかけ回し、そのまま加熱する。
11)10.火が通ったら、かき混ぜないようにして、鍋底から返す。
12)11.に4.を加え、よく混ぜてしばらく煮る。
13)塩で味を調えて、できあがり。
14)アンペシと一緒にどうぞ。写真のようにご飯と食べるのもおすすめ。
*ひとつひとつの材料を加えるたびに火を通し、順に味を引き出していくのがこつです。

フィールドメモ

コントンムリはサトイモに似た植物の葉で、束ねてくるくると巻いたものを市場で売っています。スーパーのカット野菜のように、5mm幅に切ったものを売っていることも。葉のまま買ったときには、左手に束ねて持って、包丁を向こう側へすべらせ、左人差し指をまな板がわりにして器用に切ります。私は指を切るのがこわいので、包丁を手前側にすべらせて切りますが、彼女たちは逆方向です。手前方向はかえってこわいそうです。

紹介者:織田雪世

ABOUTこの記事をかいた人

日本とアフリカに暮らす人びとが、それぞれの生き方や社会のあり方を見直すきっかけをつくるNPO法人「アフリック・アフリカ」です。