「アフリカの暮らしを知ろう」「アフリカの暮らしを体験しよう」—第10回 「学ぶって楽しい!一大学で学ぼう曰大三島バージョン」への参加—(2016年11月2日)

八塚 春名

11月20日(日)に、わたしが勤める日本大学国際関係学部を会場として、静岡県障害者就労研究会主催のイベントが開催されました(後援:三島市教育委員会/三島市社会福祉協議会/アフリック・アフリカ、協力:日本大学国際関係学部)。このイベントは、静岡県東部に暮らす知的障害をもつ社会人や特別支援学校に通う生徒さんたちを対象に、毎年テーマを変えて「学び」を提供するというものです。10回目を記念する今年は、わたしが講師を務め、アフリカについて学んでもらうことになりました。アフリックには、メンバーが所有するたくさんの物品をお借りし、イベントを盛り上げてもらいました。

イベントは、前半の講義と後半の体験の2部構成になっています。参加者は、本イベントを企画する大学生たちとともに8人グループを作り、最初にモノ当てクイズをしました。アフリカで使われる物品を1グループにひとつずつ渡し、用途や材料を考えてもらいました。ダチョウのたまごの殻で作られたアクセサリや、一見ただの棒にしか見えない歯磨き棒はなかなか当たらず難しそうでした。一方で、タイヤでつくられたサンダルはすぐに正解が出ました。その後、わたしが講義をおこない、わたしのフィールドの人たちの暮らしについて、1日の流れを追いながら、彼らの生活にみられるさまざまな工夫を紹介しました。

モノ当てクイズで親指ピアノを担当した班。楽器ということはわかったけれど、どうやって演奏するのかと考え中。
 

後半の体験コーナーでは、㈰三石かまどを再現したアフリカンキッチンを体験、㈪布を使って荷物や子どもを背負う体験、㈫水汲みをまねてバケツを頭に載せて運ぶ体験、㈬アフリカの楽器を奏でる体験という4つの体験を準備しました。たとえば㈪ではどうしたら布1枚で子どもをおんぶできるかを、ぬいぐるみを使って考えてもらい、㈫では特別支援学校の先生のアイディアで、バケツに水の代わりに玉入れの玉を入れ、斜めになったらこぼれる難しさも体験してもらいました。

バケツを頭に載せるときに、布を丸めてクッションを作り、頭とバケツの間に挟みます。
 

イベントの最後に感想を発表してくれた受講生のなかには、「アフリカの人たちがたくさん工夫をしていることがわかった、アフリカすげー!」といってくれた方もいて、楽しくたくさん学んでいただけてよかったです。わたしもとても楽しい時間を過ごすことができました。アフリックメンバーの所有するモノとアフリカでの経験を生かし、体験型の楽しいイベントがもっとできそうだと感じました。