職業訓練所で学ぶ少女たち:エミリアンの場合

 

エミリアンは、見習い生の中では一番年上の18歳で身体も少し大柄ですが、偉そうなところはなく、大人しく優しい性格です。彼女は6人兄妹の2番目として、農業をしていた両親のもとに生まれましたが、幼い時に父親を亡くしました。その後、母親は再婚しましたが、義父は元バイクタクシー運転手で、年を取って村に帰ってきたため十分な収入がなく、金銭的援助は与えられていません。義父自身も、前妻との子どもを養っているとのことです。そのため、兄妹は福祉センターの支援を受けながら学校に通っています。

しかし、エミリアンは学業が得意でなく、授業についていけないことから学校に行けなくなっていました。エミリアンは手に職をつけて身を立てたいと考えていますが、福祉センターでは、このような子どもに対しては支援がないのが現状です。そこで、彼女をNGOで受け入れることになり、仕立の勉強をすることになりました。

エミリアンはアクティブに動くタイプではありませんが、ゆっくりと真面目に技術を身につけています。将来は自分のアトリエをもって自活し、母親の助けになりたいと言っています。

自分で仕立てた服を着るエミリアン。
他の仕立屋の元で自分の服を仕立ててアドバイスをもらう講習にて。