『生態人類学は挑む SESSION4 つくる・つかう』伊谷樹一(編)
八塚春名 本書は16冊のシリーズ本である『生態人類学は挑む』のうちの1冊で,生物資源の活用に着目した9編の論考からなる.アフリカ以外の事例を扱う章もあるが、9つのうちの7つの章はアフリカ(タンザニア、マダガスカル、ガー…
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八塚春名 本書は16冊のシリーズ本である『生態人類学は挑む』のうちの1冊で,生物資源の活用に着目した9編の論考からなる.アフリカ以外の事例を扱う章もあるが、9つのうちの7つの章はアフリカ(タンザニア、マダガスカル、ガー…
牛久 晴香 「ハロー、アニャリガマ。今どこにいる?」 「今は〇〇村にいるよ」 「そうか……(誰かと会話している声)……」 「……(黙って会話が終わるのを待っている)……」 ブチッ、ツー、ツー、ツー。 ガーナ…
紹介者: 大石高典 本書には、題名通りアフリカについて学ぶ上で鍵になるとされる25個の概念の解説・論考が集められている。邦訳はまだなく、当分出ることはないと思われるので、英語の原版を紹介しようと思う。編者はアメリカの大学…
山口亮太 長かった新型コロナウイルスによる行動規制は、流行の収束と言うよりは経済的・政治的理由により世界中で終わりを迎えつつある。その是非を問うことは私にはできないが、一つだけ確かなことがある。これでようやく、アフリカに…
東アフリカで国際協力をシゴトにする:フィールドワーク/現場の「リアリティ」 溝内克之 津田塾大学学芸学部多文化・国際協力学科にて、同学科の企画「フィールドから学ぶ」シリーズのひとつとしてアフリカ先生を実施しました。タンザ…
浅田 静香 食べることが旅先での楽しみのひとつという人は、きっと珍しくないだろう。わたしも食事がウガンダでの調査中の最大の楽しみだった。ウガンダ人の家庭で初めてごちそうになった食事がこちらの写真。 蒸したバナナに、ラッカ…
井上真悠子 生まれも育ちも大阪の市街地だった私は、植物や農業とはあまり縁がない生活だった。祖父が北部の山に畑を持っていたので、幼い頃は何度か祖父の畑に芋掘りに行ったことがあるが、私が見た景色は、せいぜい、フェンスで囲まれ…
藤本 麻里子 日本人の大多数は借金をとても敬遠し、人によっては忌み嫌います。実際に私も、借金はできるだけしたくないし、しないように生活することが重要だと日々考えています。とはいえ、車や住宅の購入といった大きな買い物をする…
紹介:佐藤秀 タンザニア、キリマンジャロ山中で展開されるチャガ民族の「キハンバ」(Chagga Homegarden / 「家庭畑」と本書では訳される)システムは、農業・畜産・林業を複合的に行う持続可能な農業生産システム…
紹介者: 大石高典 タンザニア北東部、アフリカ最高峰キリマンジャロ山(標高5895m)の麓にルカニ村はある。ルカニ村に住んでいるのは、バントゥー系のチャガの人々である。村人たちは、樹木を残しながら自給作物と一緒にコーヒー…
松浦 直毅 2022年が終わろうとしている。アフリックにとって今年最大のできごとはもちろん、コロナ禍によって中断していた渡航を多くの人たちが再開できたことだろう。私もこの夏、2020年はじめにガボンから帰国して以来、2年…
今回のアフリック・エッセイのテーマは、さまざまな「動詞」です。じつはこの動詞シリーズは、過去にも実施したもので、そのリバイバル企画となります。2024年にアフリック20周年を迎えるにあたって、20年におよぶこれまでの蓄積…
関野 文子 村のたまり場のベンチに座って、男性たちがおしゃべりをしている。膝の上や足元には赤ちゃんがいて、思い思いに遊んでいる。カメルーン熱帯雨林地域の集落で狩猟採集民バカの調査をしていると、よくみる光景である。女性た…
松隈俊佑 東アフリカの開発実践の現場に携わるようになって数年が経った。ケニアのマサイの村で修士論文執筆のための調査をしていたときには、まさか私自身が開発現場で仕事をすることになるとは想像していなかった。正直に言うと、想…
溝内 克之 「舗装道路からクワ・マングールワ市場を抜け、山道を10分ほど下るとベアタさん(仮名、女性)が建てた新しい家があるので、その角を左に曲がる。そこからすぐ右手に見えてくる黒い鉄のゲートの家が私のホームステイ先だ。…
紹介:林 耕次 紹介する講座本は、総合地球環境学研究所で2016年から2022年まで実施されたプロジェクト「サニテーション価値連鎖の提案 ヒトに寄りそうサニテーションのデザイン」の成果に基づく全5巻のシリーズである。「講…
林 耕次 アフリカの熱帯地域で、定住した狩猟採集民バカ・ピグミーの調査をするようになって長く経つが、彼らと生活をするなかで、自分自身の習慣や常識を考えさせられることが幾度となくあった。 狩猟採集社会が「平等主義社会」であ…
紹介者:山口 亮太 カメルーンの東南部の国境地域には、バクウェレという人びとが住んでいる。本書は、カメルーンの人びとの一風変わった妖術である「エリエーブ」を焦点として、彼らが思い描く人間とはどのようなものであるかを描き出…
大門碧 最初の出産は、日本でだった。当時、ウガンダ人の夫は、彼の祖母の家に身を寄せていた。次第に激しくなってくる陣痛に耐えながら、子宮口が開くのを待っているとき、何度も夫から携帯電話に着信。何度目かのタイミングで、電話に…
松浦 直毅 アフリック・アフリカが、2021年度「地域研究コンソーシアム賞・社会連携賞」を受賞したのを記念して、アフリックの取り組みを広くみなさんに知っていただくことを目的に、2021年12月11日(土)に一般公開シンポ…