青菜と魚のヤシ油煮込み

料理名(日・英・現地語)

青菜と魚のヤシ油煮込み

食されている国や地域

タンザニア西部のタンガニイカ湖周辺地域

この料理って?

タンガニイカ湖では毎日たくさんの魚が水揚げされます。湖畔に住む人々は浜辺でその日とれたばかりの魚を買ってきて、各家庭で消費します。この地域で、魚とは別の特産があるのですが、それがマウェッセと呼ばれるヤシ油から作るオレンジ色の食用油。この料理は、この地域でとても好まれるもので、一度揚げた魚を、トマトとマウェッセで煮込み、ムチチャと呼ばれる青菜を加えた、栄養バランスの良いおかずです。

材料(5,6人分)

  • トマト5,6個
  • ムチチャ7,8束*1
  • 適宜
  • 各種魚適宜*2
  • マウェッセ適宜
  • サラダ油適宜

※1 ムチチャと呼ばれる青菜は市場では1束100シリング(5,6円)程度で売られています。好みに応じて量は調整可能です。
※2 このレシピで紹介しているのは、現地でスワヒリ語でkekeと呼ばれる大きめの魚ですが、小さい魚やどんな魚でも代用可能です。

調理手順

1)魚の鱗と内臓を取り、適当な大きさに切る
2)切り身をさらに開いて塩をする
3)網に並べてしばらく天日にさらしておく (半日程度)
4)天日干しした魚をサラダ油で揚げる
5)ムチチャの茎を取り除いておく
6)別の鍋にマウェッセを加熱する
7)トマトをおろし金でおろしながら鍋に加える
8)5)のムチチャを加える
9)水を2カップ程度加える
10)塩を適量加える
11)沸騰したら4)の魚を加えてひと煮立ちさせる


①タンガニイカ湖の魚、keke


②市場で計り売りされる食用油マウェッセ


③魚の解体


④切り身に塩をして天日干し用の網に並べる


⑤ムチチャの茎部分を取り除く作業


⑥天日干し後の魚の切り身


⑦切り身をサラダ油で揚げる


⑧熱したマウェッセにトマトをすりおろす


⑨水とムチチャと塩を加え、最後に揚げた魚を加える


⑩完成

フィールドメモ

タンガニイカ湖のすぐそばで、漁師の家に居候している私は、あまり気兼ねせずに魚を毎日食べることができるので、フィールドでの食には恵まれているほうです。電気が普及していない農村部ではもちろん冷蔵庫もなく、鮮魚を保存することなんて不可能。干物文化が発達していますが、やはり鮮魚料理は嬉しいもの。鮮魚のマウェッセ揚げなんぞ、内陸部ではなかなかありつけない、この地域ならではのメニューです。

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紹介者:藤本 麻里子

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日本とアフリカに暮らす人びとが、それぞれの生き方や社会のあり方を見直すきっかけをつくるNPO法人「アフリック・アフリカ」です。