揚げパン

料理名(日・英・現地語)

揚げパン(日本語)・Fritter(英語)・Tumbwa(トンガ語)

食されている国や地域

ザンビア共和国、ほか多くのアフリカ諸国

この料理って?

ザンビアでは、各民族語名のほかに、英語名でフリッター(揚げ物)と呼ばれることも多い。都市・農村を問わず、人びとに広く食べられている。軽食やおやつとして、子どもや女性に好んで食される。男性も、腹の足しや酒のつまみに食べることがある。材料を町から仕入れて自宅で調理し、市場や路上、各種イベントで販売する女性の現金収入源となっている。

販売価格は1つ50 ngwee(約10円)。大きさや甘さなどには、作り手によって多少の差がある。ここでは、ザンビアの南部州に暮らすトンガのある女性のレシピを参照する。

材料(66個分)

  • 小麦粉(強力粉)2.5キログラム
  • ベーキングパウダー大さじ2
  • ドライイースト大さじ3
  • 大さじ2
  • 砂糖350グラム
  • 食用油(サラダ油、ひまわり油、大豆油など)1.5リットル

調理手順

1) 鍋に1.8リットルの湯を沸かし、50度になったら火から下ろし、水0.7リットルを加えてぬるま湯にする。

2) ぬるま湯1.5リットルをバケツに入れ、ドライイースト、塩、砂糖を加えて混ぜる。

3) 2)に小麦粉を加え、10分ほどよく練る。途中、ぬるま湯の残り1リットルを加える。

4) 3)にベーキングパウダーを加え、5分ほど練る。

5) 4)で完成した生地を、常温で3時間半ほど寝かせ、発酵させる。

6) 生地を1つ分ずつちぎり、手のひらで丸め、表面にうすく油を塗った皿などに並べる。

7) 揚げ鍋に油を入れ、約170度に熱する。

8) 丸めた生地を1つずつ、真ん中を指で少しへこませ全体を平たくし、鍋に入れる。

9) 時どき転がしながら、6~8分かけて揚げる。全体がきつね色になったら揚げ上がり。

フィールドメモ

菜箸やトングを使わないザンビアでは、揚げパンを調理・販売する際に串刺しにして持ち上げる道具として、自転車の車輪のスポークが使用されている。購入したい揚げパンを選んで刺すと、販売者が新聞紙の切れ端に包んだり、ポリ袋に入れて渡してくれる。

紹介者:成澤徳子

ABOUTこの記事をかいた人

日本とアフリカに暮らす人びとが、それぞれの生き方や社会のあり方を見直すきっかけをつくるNPO法人「アフリック・アフリカ」です。