シロアリの炒めもの

料理名(日・英・現地語)

シロアリの炒めもの
roast termites (英語)
iziswa (マラゴリ語)

食されている国や地域

ケニア西部 (Western Province)

この料理って?

シロアリの有翅虫(羽アリのことです)が、巣立ちのために飛び立つところを捕まえます。見かけはちょっと気持ち悪いですが、おいしいです。「おばあちゃんちで食べる懐かしいおやつ」といった雰囲気の味がします。ウガリ(トウモロコシの粉を練ったもの)といっしょに食べます。

材料

  • ヒメキノコシロアリの有翅虫500ccカップ2杯分
  • 少々
  • バナナの茎を焼いた灰500ccカップ1杯

食用になるシロアリはほかにも何種類かいます。

調理手順

1)灰汁をつくる。バナナの茎を焼いた灰を用意する。穴の開いた容器に灰をいれ、水を注ぐ。しばらくすると受け皿に液が出てくるので、それを保存しておく。
2)シロアリを鍋に入れ、火にかける。
3)しばらく混ぜ、灰汁と塩を入れる。
4)香ばしい匂いがしてきたら鍋を火からおろし、できあがり。

フィールドメモ

シロアリのなかまは分業がすすんでおり、同じ巣の中でもワーカー(巣の建設、補修、幼虫の世話)、ソルジャー(巣の防衛)、女王(産卵)、有翅虫(巣を出て、新しい女王、王となる)と、形態や役割が別れています。ケニア西部に住むマラゴリ人が食用にするのは、この中で有翅虫のみです。雨上りの夕方、有翅虫が空を舞い始めると、子供たちが喜んで捕まえにいきます。シロアリを捕まえるのは、面白い遊びでもあります。

関連エッセイ

「シロアリを捕えよう」

紹介者:庄司 航

ABOUTこの記事をかいた人

日本とアフリカに暮らす人びとが、それぞれの生き方や社会のあり方を見直すきっかけをつくるNPO法人「アフリック・アフリカ」です。