川魚のクズウコン葉包み焼き

料理名(日・英・現地語)

川魚のクズウコン葉包み焼き
Baked freshwater fish in a Maranthaceae leave parcel
uwa (Baka), liboke ya mbisi ya mai (Lingala)

食されている国や地域

カメルーン東南部をはじめ、アフリカ中央部の熱帯雨林地域全域。

この料理って?

熱帯雨林の林床に群生する大きなうちわのようなクズウコン科植物の葉っぱで、獲れたての川魚を包み、薪を引いたたき火の真ん中で蒸し焼きにします。アフリカの湿った森の代表的な郷土料理と言えるでしょう。

材料(2-3人分)

  • 新鮮な川魚(1包みに、150~250g程度が目安。)
  • クズウコン科植物の葉っぱ2~3枚(カメルーン東南部では、20種以上のクズウコン科植物が自生しているが、とくにBaka語でngongoと呼ばれるMegaphrynium macrostachyumとbobokoと呼ばれるAtaenidia confertaが包み焼きによく使われる。)
  • 適量(よく乾燥したものがよい。)
  • 適量
  • 唐辛子好みに応じて適量(生のものを入手して磨り潰しておければより良い。)
  • マギーブイヨン(だしの出ない、淡白な魚しか手に入らない場合に、好みに応じて1/4かけら程度。)

調理手順

1)川魚は、うろこを取り、はらわたを取り除いて下処理を済ましておく。大きめの魚の場合は食べやすい大きさに切り身にする。
2)薪を放心円状に並べて、たき火を始める。
3)クズウコン葉を2枚重ねた上に、1.で下ごしらえした魚を載せ、適量の塩とすり潰したトウガラシ、魚の種類と好みに応じて少量のマギーブイヨンを全体にまぶす。
4)クズウコン葉を丸めながら、魚を包みこみ、やわらかくしごいた茎の部分を使って包みの上部を結わえる。
5)薪を引いた焚火の中央部に包みを置き、蒸し焼きにする。できあがりまでの時間は魚の量に応じて30分から1時間程度。大きな切り身の場合は翌朝まで置いておくことも。
6)包みをほどいて、出来上がり。

フィールドメモ

獣肉、昆虫、キノコなど様々な森の食材がクズウコン科植物で包まれて包み焼きの材料になります。しかし、その中でもとりわけ人気あるのが川魚の包み焼きです。キャッサバやプランテン・バナナと一緒に食べます。森の中ではなかなか手に入りませんが、つまみながらついついビールが欲しくなるような一品です。


写真1 獲れたての川魚


写真2 bobokoの群集


写真3 クズウコン葉で具を包む


写真4 蒸し焼き中


写真5 できあがり

紹介者:大石高典

ABOUTこの記事をかいた人

日本とアフリカに暮らす人びとが、それぞれの生き方や社会のあり方を見直すきっかけをつくるNPO法人「アフリック・アフリカ」です。