マカボ(ヤウティア)のポトポト煮

料理名(日・英・現地語)

マカボ(ヤウティア)のポトポト煮
Potopoto potage of yautia (macabo)
pɔtɔpɔtɔ (Bakwele, Baka)

食されている国や地域

カメルーン東南部をはじめとした熱帯雨林地域

この料理って?

南米原産のサトイモ科根茎作物のマカボ(ヤウティア)は、カメルーンの熱帯林地域の焼畑で生産される主要な食糧作物の1つです。ダシを入れてことこと煮詰めると半固体のどろどろ(「ポトポト」)状のポタージュに。

材料 (2-3人前)

  • 新鮮なマカボ(ヤウティア)の生芋3-4本
  • 肉、魚の細切れ適量
  • タマネギ1/4程度
  • サラダオイル大さじ1~3杯程度
  • 適量
  • 適量
  • 香辛料(カレー粉など、好みに応じて)適量
  • 唐辛子(生のものを入手して磨り潰しておければより良い)好みに応じて適量
  • マギーブイヨン (エビ味のものがカメルーン東南部では人気がある。鰹だし等でもOK。)1/4~1/2かけら程度

調理手順

1)マカボ(ヤウティア)は、まず芋に着いた泥を水でざっと洗い流してから、包丁で皮を剥く。一口サイズより少し小さいくらいに切ってから、再度洗う。タマネギも皮を剥き、細切れにしておく。
2)鍋にサラダオイルを入れ、タマネギと肉(魚)の細切れ(あれば)を入れて軽く炒める。
3)1.で下ごしらえしたマカボを入れて、全体が十分隠れる程度に水に入れ、中火~強火にかけて煮る。
4)沸騰したら、少し火を弱めてことことと煮続ける。次第にどろどろになってくるので、その前にマギーブイヨン、塩、唐辛子、香辛料で味を調える。たくさん食べるには、味は濃すぎないほうが良い。
5)焦げ付かないように適宜撹拌しながら、煮続けて、全体がお粥状のどろどろになったら完成。熱いうちに召し上がれ。


写真1 マカボ(ヤウティア)


写真2 くつくつ煮る


写真3 できあがり

フィールドメモ

一般にバンツー語圏では、穀物や根茎作物などの主食を練りがゆ(porridge)状にして食することが好まれます。キャッサバやギニアヤムの根茎、トウモロコシの果実などに典型的なように、乾燥させ、紛体にしたでんぷんに水を加えて練るやり方以外に、マカボ(ヤウティア)では、生芋のぬめりというサトイモ科の特性を生かして、本レシピで紹介したように生のまま水で煮詰めてどろどろにするというやり方があります。ポトポト(pɔtɔpɔtɔ)という調理法の名前は、料理の出来上がりがぐちゃぐちゃ、どろどろで、大雨の後のぬかるみや、土壁の家を作る際に水と赤土を練ってつくる泥の状態に似ているからです。主食と副食をいっぺんに料理できるので手間がかからないうえに、香辛料を変えればいく通りにも応用が可能です。

紹介者:大石高典

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日本とアフリカに暮らす人びとが、それぞれの生き方や社会のあり方を見直すきっかけをつくるNPO法人「アフリック・アフリカ」です。