古老と祭り(タンザニア)
黒崎 龍吾 南部タンザニアの季節は雨季と乾季にわかれ、雨季は耕作の季節となる。そして雨季に播かれた作物は乾季に収穫される。雨季のどんよりとした天候のなか、連日の労働で疲れた表情とは対照的に、乾季は快晴の天気とともに人びと…
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黒崎 龍吾 南部タンザニアの季節は雨季と乾季にわかれ、雨季は耕作の季節となる。そして雨季に播かれた作物は乾季に収穫される。雨季のどんよりとした天候のなか、連日の労働で疲れた表情とは対照的に、乾季は快晴の天気とともに人びと…
岩井 雪乃 「あー!シマウマだ!ヌーだ!」 アフリカで見ることのできる大型動物に、観光客はみな歓声をあげる。今、私のまわりにいる村人もそれは同じだ。しかし、その次に出てくる言葉が違う。 「あれは脂がのってて、うまいぞ!」…
八塚 春名 私のところに毎日のように子供が来る。彼らの目的は、動物の写真入り図鑑を見せてもらうことと、その本の最後に載っている知らない動物の絵を見て、みんなで笑うこと。「本当にこんな動物いるの?ハルナは見たことがあるの?…
安田 章人 その夜、私は川辺に造られたスポーツハンティングキャンプの従業員宿舎で寝ていた。カメルーンの北部にはサバンナが広がり、そこではライオンやゾウなどの野生動物を対象としたスポーツハンティングが行われている。調査を行…
西 真如 エチオピアのシダモ(シダマ)地方は、有名なコーヒー産地のひとつで、日本で売られている缶コーヒーの原産地表示にも「シダモ」と書かれているものがある。エチオピアの首都アジスアベバからシダモは、自動車で半日の行程だ。…
近藤 史 お正月編で紹介した「インゲンマメの畑」のことを覚えているだろうか?そう、天候編にも登場した「谷間の湿地につくる乾期畑」のことだ。ベナの言葉でフィユングと呼ばれるこの畑、実は、ときに「婦人の畑」と称されるほど、お…
村尾 るみこ アフリカの村で滞在していると、犬の鳴き声、トイレなど、いろいろな理由で夜中に目が覚める。なかでも、日本で一人暮らしをする生活のなかではありえないが、隣の家の子供の声でおきることが多いように思う。 ある夜は隣…
岡本 雅博 ダンダンダダダダーン、ダダダダダダダダダダーン・・・・。力強い太鼓の轟音が深夜の氾濫原に響きわたる。樹木の叢生が少ないオープンランドであるザンベジ川の氾濫原では、太鼓の響きを遮るものは何もない。 毎年、ザンベ…
丸山 淳子 「ほら、ごらん。私たちの故郷に雨が降っているよ。あそこでは、木の実が色づいて、スイカが実りはじめたよ。窪地には雨水がたまって、動物たちが集まってくるよ。見てごらん。あんなに雨が降っているよ。」孫娘をあやしてい…
近藤 史 「あそこはいつ通っても曇っていて嫌になるね。」タンザニア南部高地に位置するンジョンベ県は、そこを通過する旅行者たちから“どんより暗くて寒々しい”という印象を持たれることが多い。この地域はなだらかに起伏する丘陵地…
村尾 るみこ ザンビアの西側は、とにかく砂が深い。いくらトヨタのランドクルーザーでも、はまってしまえばひとたまりもない。歩くのにも不便だ。足がとられる。ザンビアで暮らし始めてばかりの頃、砂の上の歩き方を知らない私の姿がま…
村尾るみこ 国境と聞いて、思い浮かべるものは何でしょうか。日本は島国だから、海や島を思い浮かべる人も多いかもしれません。それにひきかえ、ザンビアはアフリカ南部にある内陸国で、隣り合う8つの国とは陸つながり。特に南に接して…
岡本雅博 葦舟や竹筏とならんで、丸木舟は太古の昔からあった船である。日本では、博物館などに行かないと目にすることはできない。しかし、アフリカの湖沼や河川においては、丸木舟は重要な交通手段として、いまなお生きている。 西部…
森下 敬子 エチオピアの首都アジスアベバで一度でもバスに乗ると、もう二度と御免だと思う。東京の最悪なラッシュ時の地下鉄みたいだ。いくら運賃が安くても(始点から終点まで乗っても10円以下)、酸欠になりそうなほど混雑していて…
丸山淳子 青い空。赤茶けたカラハリの乾いた大地。真っ黒なアスファルトの道路が、はるか遠く地平線までまっすぐにのびている。アフリカのなかではとりわけ道路事情に恵まれているボツワナ。新米運転手の私でも、ついついスピードがでて…
西崎 伸子 「カラン カラン」と首から鈴を賭けた一頭の馬が、木製の力車に人を乗せ軽快に道路を走っていく。これは、わたしがエチオピアの町で2年間暮らしていたときに、よく利用していた馬車である。現地の言葉で”ガリ”と呼ばれて…
丸山 淳子 頭が痛い。熱はちっとも下がらない。戸外からは、このうちのおとうさんとおかあさんが近所のおじさんたちと一緒に、私の病状について話し合っている声が聞こえる。心配してくれているのはわかっているけれど、みんなの話し声…
宮下 遼子 「ハレルヤ!」「ハレルヤ!」 老若男女問わず、説教師に向かって大きな声をはりあげている。マラウィのある教会での説教中の一風景である。 アフリカ諸国で最近流行っているキリスト教の一宗派では、病気は「悪霊」のため…
鈴木 郁乃 数年前のお正月をエチオピアの農村で迎えました。大晦日の夜にはラジオでは一年を振り返り、エチオピア正教の司祭の祈りが伝えられ、元旦には、滞在先の子供たちが、部屋の床に刈りたての青草を敷き詰め、装飾用に花を生けて…
近藤 史 クリスマスからお正月にかけて、日本や欧米ではのんびりと過ごすことが多いですね。キリスト教徒がたくさんいるタンザニアでも、学校やオフィスにはクリスマス休暇があります。けれどもこの時期、タンザニア南部・ンジョンベ県…